原則としては、「Windows Vista」上で動作するプログラムならば、必ず「Windows 7」上でも動作するということになっている。それは逆に、一般的にはVista上で動作しなかったプログラムは、Windows 7上でも動作しないということだ。
しかしながら、少なくともいくつかのケースで、実際のところ、Vista上では動作しなかったアプリケーションが、Windows 7上では動作する。その理由としては、MicrosoftがVistaへの移行で対応しなくなった、特定のタイプのプログラムを「救う」べく、何らかの対策を講じてきた点が挙げられる。
Microsoftは今週、公式ブログで「Windows Vista上で機能したアプリケーションであれば、何でもWindows 7上で機能することは確実であるという認識は真実である。同時に、われわれは『水準を引き上げる』ために、さらなる目標を掲げ、まったくWindows Vistaでは動作しなかったアプリケーションでも、Windows 7では動作するようにサポートしたいと考えている」と発表した。
これまでのところ、すでにVista上では動作しなくなっていた30ほどの世界各国のアプリケーションが、新たにWindows 7上では動作するようになったことを、Microsoftは明らかにしている。こうして、いわば「救われた」タイトルとして、スペイン語版の「IKEA Home Kitchen Planner」、ドイツ語版の「QuickTime」、アラビア語版の「Khalifa Cartoon Characters Creator」などが挙げられている。
Microsoftは「Windows 7に関しては、Windows Vistaよりも、高いアプリケーション互換性があることを意味している」と述べた。Microsoftのブログ上では、「救われた」英語版以外の多数のアプリケーションが列挙されている。おそらくは、英語版の複数のプログラムに関しても、同じような対応が進んでいると考えられるが、Microsoftは、(Windows 7で)サポートが拡大した(英語版の)プログラムの名称は公表していない。
アプリケーション互換性は、新たなWindowsのリリース時に、常に重要なベンチマークとなっており、Vistaで障壁となったのは、リリース時点で、非常に多くのソフトウェアおよびハードウェアが、Vistaに対応しなかった点である。
Microsoftが対応を進めているため、Windows 7では非互換性の問題が(Vistaと比較すると)少なくなると考えられるものの、互換性に影響を及ぼす可能性が高いドライバモデルや他の重要な変更点が、それほど多くないこともその要因に挙げられる。他にもMicrosoftは、コードバージョンでは、Windows 7が「Windows 6.1」となるようにするなど、以前のソフトウェアでも動作しやすいソフトウェアに仕上げようと取り組んできた。
とはいえ、大半のVista対応のアプリケーションは、確実にWindows 7上でも動作するとはいえ、Microsoftはセキュリティソフトなど、OSのコアな部分と密接に関わるアプリケーション群に関しては、新たなOSに対応する新バージョンへと改良される必要もあると注意を喚起している。これは、Windows 7に関しても同じであると、Microsoftは語っている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ
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