Intelが以前の方針に戻り、ゲームグラフィック向けにプロセッサを売り込んでいる。
Intelは、3月開催のGame Developers Conference(GDC)でシリコンチップの高度なゲーム効果を強調する意向で、NVIDIAやAdvanced Micro Devices(AMD)のグラフィックチップにはない4コアプロセッサの優位点をアピールすることを目指す。
「Game Developers ConferenceにおけるIntel」と題されたIntelのウェブページによると、「煙や霧などリアルタイムな3D流体シミュレーションを、GPUを使い果たすことなくゲーム中に簡単に表示できる方法を学ぼう」というのが売りのようだ(CPUは中央演算処理装置で、コンピュータの頭脳の中枢にあたる。GPUはグラフィックスプロセッシングユニットを表す)。
セッションの要約にはさらにこう書かれている。「ゲーム開発者は、マルチコアCPU向けに最適化された流体シミュレータのソースコードを(中略)ゲームエンジンに組み込み、独自の3D効果を簡単に生み出すことができる」
Intelの主張は疑問を投げかける。CPUとGPUでどのようにタスクを分担するのか?ゲームでは、CPUは物理的現象や人工知能(AI)などの処理ができるし、実際にCPUでグラフィック処理を行っている旧作ゲームもある。だが通常、GPUのほうが、ゲーマーが画面で目にする高性能の効果のほとんどをより効率的に(つまり、高速で)処理できる。
しかし、例外もある。「すべてのアルゴリズムとプロセスがGPUにうまくマッピングするわけではない。当然並行する問題が起きてくる。たとえば水面や水面下、反射のレンダリングをのぞけば、波の動きの方程式はCPUで実にうまく処理できるはずだ」とJon Peddie ResearchのプレジデントJon Peddie氏は指摘する。
Microprocessor ReportのアナリストTom R. Halfhill氏によれば、Intelは4コアプロセッサのより効果的な利用方法を模索している可能性もあるという。だがHalfhill氏は、「CPUのほうがGPUよりこうした3D効果をうまく処理できるかどうかについて、わたしはまだ確信が得られていない」と述べている。
それに、「Larrabee」のこともある。Larrabeeは、Intelが2009年後半にリリース予定のハイエンドなグラフィックプロセッサだ。「x86コアを搭載予定のLarrabeeを、市場に投入するのか、投入するとしたらいつかという点にも関係してくる可能性があると思う」と、In-StatのアナリストJim McGregor氏は言う。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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