「Python 3.0」の正式版が米国時間12月3日にリリースされた。今回のリリースでは大幅な仕様変更が加えられており、Python 2シリーズと互換性がない。
Pythonは、「YouTube」やウェブアプリケーションで広く使われているプログラミング言語。Python 3.0は、「Python 3000」あるいは「Py3K」とも呼ばれている。Pythonプロジェクト創始者であるGuido van Rossum氏によると、Python 3.0は後方互換性を意図的に持たせなかった初めてのPythonであるという。
van Rossum氏は変更の概要を説明した文書の中で、「それでも、変更点にこなれてしまえば、Pythonはさほど大きく変わっていないことがわかるはずだ。ほとんどは、よく知られている不便なところや問題点の修正であり、昔からあった多くの粗雑な点の払拭だ」と述べている。
Python開発チームによると、最大の変更点は、ディクショナリや文字列などビルトインのオブジェクトの動作変更と、古くなった機能の削除だという。標準ライブラリも再編成されたという。
van Rossum氏によると、これらの変更は全般的に、Pythonによる開発を単純化し、時とともに堆積した不要に複雑化した部分を取り除くものだという。しかし、Pythonの開発チームは、ほとんどのPythonベースの既存アプリケーションで、変更が必要となると以前から説明していた。
リリースマネージャーのAnthony Baxter氏は2月にメルボルンで開催されたLinux.conf.auの基調講演で、「3.0はすべての既存コードを遮断するリリースだと言われているが、それには十分な理由がある。(中略)ほぼすべてのプログラムで変更が必要になるだろう」と述べている。
Baxter氏は、いずれ必要になる変更だったと強調している。「2.xが姿を消すわけではない。関心と需要がある限り(2.xシリーズの)保守を続ける」(Baxter氏)
最も注目すべき変更点の1つは、あらゆる情報出力に使用されるprint文を関数にしたことである。「現在のprintでは、何をするにもひどい構文になる」とBaxter氏は述べる。同氏によると、もう1つの大きな変更点は、Unicodeがデフォルトになったことだという。「Unicodeと非Unicodeが混在する文字列は、今のPythonではまったく混乱の極みだ」(Baxter氏)
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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