Microsoftが、「Windows 7」という名称を次期Windowsの正式名としても使用する決定をしたのは、さまざまな面で筋が通っていた。
そもそも開発コード名だったし、比較的シンプルな名称だ。それに、「7」という数字は一般にラッキーナンバーとされている。(少なくともここ米国ではそうだ)。
しかし、MicrosoftのゼネラルマネージャーMike Nash氏が米国時間10月14日のブログ投稿で説明しているとおり、7という数字にたどり着くまでに、Microsoftは少しばかり奇妙な計算をしている。Nash氏の文章を以下に掲載する。
Windowsのいちばん最初のリリースは「Windows 1.0」だった。2番目のリリースが「Windows 2.0」で、3番目が「Windows 3.0」だった。
ここから、話が少々ややこしくなる。Windows 3.0の次のバージョンが「Windows NT」。これはコードバージョンを「Windows 3.1」としていたものだ。そして、バージョン「Windows 4.0」の「Windows 95」が登場する。そのあとが、「Windows 98」「同 98 SE」「Windows Millennium」で、コードバージョンで言うと、それぞれ「4.0.1998」「4.10.2222」「4.90.3000」となる。つまり、Windows 9xシリーズのコードバージョンはすべて、4.0系列のものだった。
Windows 2000のコードバージョンは5.0だった。そのあと、5.1を「Windows XP」の名称で出荷した。XPはメジャーリリースだったとはいえ、アプリケーションの互換性をいちばんに重要視したため、コードのバージョンナンバーを変えたくなかった。そして次が「Windows Vista」となるわけだが、これのコードバージョンは6.0だ。それで、論理的に次の重要なリリースであるWindows 7を、Windowsファミリーで7番目のリリースと位置づけている。
とまあ、そういうわけだ。
しかし、おそらくそれより注目に値するのが、Vistaはコードバージョン6.0だったが、Windows 7は実際にはバージョン7.0ではないという事実だ。7.0ではなく、バージョンは「Windows 6.1」になるという。
Microsoftは、Windows 7という名称とともにこの微妙な状況を進んでいる。Microsoftは、IT関係者にはWindows 7がWindows Vistaと大きく変わっていないことを一目で確実に伝えようとし、同時に消費者には、これはVistaからの大幅なアップグレードだと伝えようとしているのだ。
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