文:Ina Fried(CNET News.com)
翻訳校正:湯木進悟
2008/08/06 08:19
Microsoftは、「Midori」という名称で、これまでとはまったく異なる種類のオペレーティングシステムを模索している。そして、注目すべきことだが、Midoriは、Windowsの次期バージョンではない。
ここ数日というもの、Midoriの話題が、急速に注目を浴びるようになったが、その背後には、MicrosoftがMidoriに関して、社内で進められている「インキュベーションプロジェクト」であると認める以外には、一切の情報提供を拒否している事実がある。ZDNetのMary Jo Foley氏は、著書「Microsoft 2.0」の中で、Midoriの存在に言及しており、もっと最近では、SDTimesが、複数の内部文書を入手して、Midoriに関する詳細を数多く明らかにしている。
そこから派生して、Midoriとはどのようなものであり、また、どのようなものではないかについて、非常に多くの憶測が飛び交っている。
筆者が確認することができたのは、以下のような点である。
Midoriは、「Singularity」と関連性がある。Singularityは、2003年にスタートした研究プロジェクトで、現在われわれが理解しているコンピューティングや、パラレリズム(並行処理能力)およびクラウドコンピューティングに向かいつつある実情なども考慮しつつ、いちから基本的にオペレーティングシステムの構築を試みたデザインを持ち合わせている。Microsoftで長年に渡ってエンジニアとして活躍してきたEric Rudder氏こそが、Midoriのプロジェクトを率いている人物である。
Singularityは、Microsoft社内の研究室に属する、小さな研究者チームに明らかに限定された研究プロジェクトだったが、Midoriは、まだ何年も先の話であり、たとえ実現するとしても、断片的にしか日の目を見ることはないかもしれないが、研究成果を商用化に結びつけることが目指されたプロジェクトである。
筆者が発見した、Midoriに関して公式に言及されたものは、「Chess」と呼ばれるバグ発見プログラムの研究論文の中に存在する。あるPowerPointのスライド上で、「現在のChess対応アプリケーション」がリストアップされており、その中の「Singularity/Midori(マネージドコードのOS)」という部分に着目することができる。
これは、SDTimesのリポートが、コンピューティングリソースは、ローカルでもインターネット上のクラウドでも、どちらでも可能となる時代に、また、タスクプロセッシングは、複数のプロセッサおよび複数のマシン間に分散できる時代に即したOSとして、Midoriを評していることとも合致する。
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『新しいものはいらない。今の物をもっとユーザーフレンドリーにする”耳”と”手”を……』。同感です。しかしマイクロソフトに限らず、米国のメーカーにそれを期待しても無駄なのかも。パソコン業界に限らず米国のメーカーは、『画期的スペック』の新製品を次々に発売するように、世間から非常な圧力が掛かってると聞きます。米国では製品の使い勝手を改良しても得点にならないから、そもそも興味が無いそうだ。1950年代にフランスと米国が展開した戦略爆撃機の開発競争なども好例です。フランスは既存の戦闘機をほぼ単純にスケールアップするだけの手堅いポリシーでミラージュIVを完成させて、昨年退役するまで50年以上も安定運用を続けてきたが、一方の米国は『画期的スペック』にこだわりすぎてようやく完成させた「B-58・ハスラー」は、開発の期間も予算も売値も計画を激しく超過したうえに、欠陥だらけで事故を繰り返すばかりで、ほとんど活躍する機会もなく、短期間で退役する羽目になってしまった。使い勝手を言うなら、それこそ、いよいよ、日本メーカーの出番ではないでしょうか。