AMDは、「Kuma」というコード名で呼ばれるデュアルコアチップの開発が順調であると述べ、一部のKumaモデルの開発が中止されたという憶測を否定した。
AMDの広報担当者であるJake Whitman氏は「憶測は完全に誤っている」と述べるとともに、「われわれは、Kumaというコード名のデュアルコアチップの開発を順調に進めており、その一部は計画通り2008年後半に市場に投入される予定だ。それは65ナノメートルプロセスで製造され、依然としてStarのコアに基づいたものとなっている。そのため、計画通りに市場に投入される予定だ」と述べた。
またWhitman氏は、一部の記事で推測されているKumaとPhenomとの関連も否定した。同氏は「われわれはこれまで、Kumaが何らかのかたちでPhenomと関連していると述べたことはない」と述べ、「デュアルコアPhenomだって?私はロードマップ上でそんなものを見たことがない」と付け加えた。
Phenomはトリプルコアとクアッドコアのデスクトップ向けプロセッサ製品群である。
Whitman氏によると、AMDは、Phenomシリーズの発表時にデュアルコアのバージョンもあり得ると述べたという。しかし、このコンセプトが現実のものとなることはなく、PhenomがKumaの一部としてブランド化されたこともないという。同氏は「われわれがそのコード名をブランド化したことはない」と述べた。
AMDの今後の計画により関係が深いのは、米半導体工業会(SIA)が米国時間6月11日に発表したレポートだろう。同レポートでは、2008年の半導体の売上成長率を、従来の7.7%から引き下げて4.3%と予測している。なお、同レポートを受け、AMDとIntelの11日の株価はともに下落した。
SIAは「メモリチップ市場、特にDRAM市場において厳しい競争が続いていくことで、2008年の成長は鈍化するだろう」と述べている。
しかし、IntelとAMDの主力製品であるプロセッサは堅調な成長を維持するはずだ。SIAは「半導体売上総額の約14%を占めるマイクロプロセッサの売上は2008年の現在に至るまで順調に伸びており、今後2年間は年率10%を超える成長を記録することが予測される」と述べている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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