Intelは米国時間5月27日、登場が待ち望まれている「Centrino 2」モバイルプロセッサ(開発コード名「Montevina」)のリリースを技術的および認証上の問題のため遅らせると発表した。
Intelは最近、Centrino 2モバイルプラットフォームをComputex後の6月末ごろにリリースすると述べていた。Centrino 2はアップグレードされた統合グラフィックス(GMA X4500)、高速WiMAXワイヤレスチップを他の機能とともに搭載し、HDCP(High-bandwidth Digital Content Protection)をネイティブでサポートする。
Intelの広報担当者であるConnie Brown氏は「最初に7月14日にリリースされるのは(Centrino 2)プロセッサといくつかのチップセットである」と述べる。これらのプロセッサに含まれるのは「T」シリーズプロセッサと「X」シリーズ「Extreme」モバイルプロセッサである。
主たる2つの問題点のうち1番目はWi-Fiワイヤレス規格の(Centrino 2プラットフォームにおける)認証であり、2番目はCentrino 2チップセットの技術的な問題である。
Wi-Fiは「技術的な問題ではない、あくまで事務手続きの問題である。ワイヤレスアンテナの書類提出と試験で誤りがあった」とBrown氏は述べる。事務手続きが必要となるのは、米連邦通信委員会(FCC)とカナダ連邦産業省(IC)等の政府機関の両方だとBrown氏は言う。
2番目の問題は、Centrino 2の「Cantiga」チップセットとこのチップセットに統合されているIntelグラフィックスに関する技術的な問題である。要するにIntelが7月14日にリリースするのは、Intel製の最新バージョンの統合グラフィックスを搭載しないチップセットなのである。
「Intelにはディスクリート(スタンドアロン)のグラフィックスで使用されているバージョンがある。『PM』バージョンがそれである」とBrown氏は言う。7月14日にリリースされるバージョンのチップセットは、例えばNvidia製やAMD-ATI製のディスクリートグラフィックスチップとともに使用できるが、Intel製の統合グラフィックスは搭載されない。
Intel製の統合グラフィクスを搭載した「GM」バージョンは8月初めまでリリースされない。「8月5日までには製品は立ち上がるだろう」とBrown氏は述べる。Intelの統合グラフィックスを搭載した最初の2つのチップセットのバージョンは「GM45」と「GM47」である。
Brown氏によると、チップセットは「再スクリーニング」しなければならないという。これは基本的に、問題がないかどうか一部のチップセットを再チェックする必要があるということだとBrown氏は言う。しかしIntelはその問題がどのようなものかは具体的に述べていない。
WiMAXチップもリリースが遅れる見通しであるが、Intelは具体的な時期については発表していない。Wi-FiとWiMAXを組み合わせたIntelのモジュールは「Echo Peak」と呼ばれる。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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