UPDATE CNET News.comは先週、MicrosoftでWindows開発を統括するSteven Sinofsky氏へのインタビューを行った。
Sinofsky氏が、「Windows 7」(開発コード名)という次世代版Windowsの開発について語った内容から、主に筆者は、以下の3分野の重要な情報を知るに至った。
Microsoft会長のBill Gates氏が以前にマイアミで語ったのとは対照的に、Windows 7は、2010年1月末を目処にして、リリースが予定されている。「もしかすると2009年中に」Windows 7がリリースされるような予定はないというのが、Sinofsky氏の弁である。
「Windows 7のリリース時期は、われわれが成し遂げたいと願っているものに、その多くを依存している。これまですでに耳にしてきたと思うし、われわれも常に明確にしてきたことだが、次世代版WindowsであるWindows 7は、2007年1月のVistaのリリースからおよそ3年後に出荷を開始する予定であるという点に、引き続き変更はない。われわれはその予定に沿って開発を進めており、その実現を公約してきた」と、Sinofsky氏はインタビューで語っている。
Windows 7には、Windows VistaおよびWindows Server 2008のカーネルを、飛躍的に改良したカーネルが搭載されることになり、開発中とされている、まったく新しいスリム化した「MinWin」カーネルが搭載されるのではない。
Sinofsky氏は「Windows Vistaで機能するドライバやソフトウェアが、Windows 7上でも非常にスムーズに動作することを保証したい。実際のところ、Windows 7でも、Windows Vista上と同じように動作するだろう。とりわけドライバモデルに関しては、さらなる互換性を提唱する予定はない。すでにWindows Vistaにおいて、こうした分野での十分な改善がなされている。われわれはWindows Server 2008のカーネルの利点と成功をベースに開発を進め、これこそが、(Windows 7について)語られてきた開発の核心を成している。要するに、Windows Server 2008のカーネルは、Windows Vistaのカーネルが進化したものであり、Windows 7のカーネルは、それがさらに進化したものとなるだろう」と述べた。
実はWindows 7の特徴に関しては、あまり多くが明らかにされることはなかった。Microsoftが以前から示しているように、Windows 7は、32ビットと64ビットの両バージョンが出荷される。Sinofsky氏は、Windows 7がVistaの構造上の変化をベースに開発されることになるため、開発者が何年もの時を費やして組み込むような新たな機能はなく、大半が追加設定なしで利用可能なレベルの変更機能にとどまることになると示唆している。
「Windows 7には多くの特徴がある。これはメジャーリリースに位置づけられる。カーネル、ドライバ互換性、(アプリケーション)互換性について語ってきたが、まだまだ話し足りない。今後、追って明らかにしていきたい」と、Sinofsky氏は語っている。
Sinofsky氏が今回の取材で時間を割いて説明したことをもう1つ挙げると、情報公開のアプローチがある。同氏はなぜWindows 7に関する情報があまり出てこないのか、そして、なぜこの先もWindows VistaやXPの時のように情報を多く出さないのかを説明した。
Sinofsky氏によると、Microsoftは「Longhorn」のときに、多くの情報を明かしすぎたと認識しているという。報道に問題があったというだけの問題ではないと、Sinofsky氏は述べる。いったん計画を発表した後にそれを変更してしまったため、開発者たちは、Vistaを真剣に検証するのは出荷開始後にしようと考えてしまったという。Vistaの変更内容が見た目に分かりづらいものであったときに、その効果を測るためには開発者たちの支援が必要になるため、(Longhornのときの)環境は悪いものであった。
だからといって、ベータ版が開発されるまで情報が公開されないということではない。筆者の理解では、より詳細な情報が27日の「D: All Things Digital」カンファレンスで訊かれるかもしれない。このカンファレンスにはBill Gates氏とSteve Jobs氏が登壇することになっている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ
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