Microsoftが、現在VMwareが独占している仮想化市場を狙っているというのは新しい動きではない。だが米国時間1月21日のMicrosoftの発表は、同社が多くのリソースを費やしてビジョンを現実のものにしようとしていることの表れといえる、とアナリストは分析する。
Forrester Researchのアナリスト、Frank Gillett氏によると、企業の需要に動的に対応するデータセンターを構築するというMicrosoftのアプローチは、実現するのに数年が必要となるものの、魅力的なものだという。Microsoftが数年前に発表した「Dynamic Systems Initiative」を現実のものにするにあたり、仮想化は重要な部品となる。
現在、このビジョンを掲げているのは、Microsoftだけではない。数年前から、Hewlett-Packard、Veritas(現Symantec)、IBMなどが似たようなビジョンを語っている。
だがMicrosoftは戦いの火を放った。同社はこれまで、2003年にConnectixを買収しているが、仮想化市場では比較的遅れているといわれていた。
MicrosoftとVMwareの戦いはおもしろいものになりそうだ。
「VMwareは最初に市場を作り、スタートが早かったという点で優位に立っている」とGillett氏は言う。そして、「だが、Microsoftのモデルベースのアプローチは魅力的な概念だ」と続ける。
しかし、この魅力的な概念を実現するには、しばしの時間を要しそうだ。
「VMwareは広範な製品ポートフォリオを持っており、Microsoftがこのラインナップに対抗できるのは先のことになるだろうと予想している。おそらく2010年以降だろう」とGillet氏。
仮想化技術は、サーバ側ではメインストリーム技術になり、デスクトップ側でも存在感を示しはじめている。Forresterによると、最新の調査では、サーバ側ですでに仮想化技術を導入している企業は半分あり、3分の2が2008年までに導入する計画と回答したという。デスクトップの側は、まだ初期の段階にあり、現在利用している、あるいは今後12カ月のうちに利用する予定だと回答した企業は、25%強にとどまった。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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