Linux Phone Standard(LiPS)Forumはモバイル機器向けLinuxの完全な仕様を初めてリリースした。
France TelecomやTexas Instruments、ARM、Freescaleといったメンバーで構成される LiPS Forumは、携帯電話上のLinuxをある程度統合された方法で利用したいと考えている数ある大手業界コンソーシアムのうちの1つである。オープンソースに基づいたテクノロジは既に多くのコンシューマー向けモバイル機器に搭載されているが、サプライヤが使用できる単一の標準については何の取り決めも存在していない。
同種の団体には、Androidプラットフォームを推進するGoogleのOpen Handset Allianceや、OpenMoko、Linux Mobile Foundationがある。しかしこういった団体は、プロプライエタリなテクノロジを追加する意図を持って、モバイル機器向けLinuxを実装するための共通基盤を作ることにより注力している。これとは対照的に、LiPS Forumは完全にオープンソースベースのモバイル機器向けLinux仕様を作成しようとしている。
LiPS Forumは2007年6月に初めてアプリケーションプログラミングインターフェース(API)を公開した際に、完全な仕様が年末までに公開されるだろうとしていた。そしてこの言葉が今、現実のものとなった。
LiPSが12月10日に発表した声明では、「LiPSのこのリリースによって、モバイル業界の企業がLinuxベースの携帯電話に採用されるアプリケーションやサービスの基本的な相互運用性を手に入れられるようにする。そしてそのことによって、Linuxベースのソフトウェアスタックサプライヤや携帯機器OEM業者、地域および世界的な電話事業者にメリットがもたらされることになる」と述べられていた。
LiPS Release 1.0仕様には、LiPS参照モデルと、テレフォニーやメッセージング、日程およびスケジュールの管理、プレゼンス管理、ユーザーインターフェースサービス、アドレス帳、音声通話を処理するAPIが含まれている。
LiPS ForumのプレジデントであるHaila Wang氏は10日、「標準に基づいた相互運用性は、世界的な通信市場の繁栄にとって大きな鍵となる」と述べるとともに、「LiPSは、GSMやTCP/IP、Wi-Fiといった規格が拓いた、複数の通信ネットワークや地域市場をまたがってさまざまな種類やブランドのデバイスを利用可能にする道を進んでいる」と述べた。
LiPS Forumによると、2008年には高度なサービスや機器管理、マルチメディア利用のためのLiPSアプリケーションフレームワークおよびAPIがリリースされる予定だという。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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