ソニーは11月29日、非接触IC技術「FeliCa(フェリカ)」を活用したマーケティングを支援する新会社「フェリカポケットマーケティング」を設立すると発表した。
新会社は2008年1月設立予定で、ソニーのほかぐるなび、大日本印刷、三井物産、丹青社が出資する。出資比率はソニーが60%(2億4000万円)、ぐるなびと大日本印刷がそれぞれ12.5%(5000万円)、三井物産が10%(4000万円)、丹青社が5%(2000万円)となる。代表取締役社長にはソニー フェリカ事業部 事業開発部 統括部長の納村哲二氏が就任する。
新会社の主な事業は、「フェリカポケット」と呼ばれる、FeliCaを使ったサービスを提供するためのパッケージソリューションの開発、販売となる。フェリカポケットは1枚のカードやおサイフケータイに最大8つのサービスを搭載できるシステムで、これを利用することにより採用企業は安く早くサービスを提供できるという。
ソニーではFeliCaカードが利用される目的として、ポイントの発行、クーポン、会員証、決済、スタンプラリーの5つがあると考えており、フェリカポケットにはこれらの機能をあらかじめ盛り込む。
主なターゲットは地域の商店街やショッピングモール、飲食店など。システム利用料を得ることで収益を上げる。料金はこれからつめるが、2007年2月から3月まで宮崎で行った事例では、約7000枚のカードを発行し62カ所にリーダライタをおいて、数百万円程度でシステムを構築したという。
将来的には、利用者の行動履歴などを活用したマーケティング事業も手がける考え。
3年以内に1万店舗以上に専用のリーダライタを設置し、このシステムにより200万枚の新規カードが発行されることを目指す。売上目標は3年めで20億円としている。
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