UPDATE 広く普及した画像フォーマットJPEGの代替となるMicrosoftの技術が、まもなく標準仕様になるかもしれない。標準化されれば、新技術を普及させたいという同社の野望を実現するうえで大きな前進となるほか、OS「Vista」の後押しにもなり得る。
16の米国内標準仕様策定団体は向こう数カ月のうちに、Joint Photographic Experts Group(ファイルフォーマット名「JPEG」はこの団体にちなんだもの)がMicrosoftの比較的新しいHD Photoフォーマットを標準仕様として承認すべきかについて、正式な投票を行う。Microsoftで画像および動画関連の新技術を担当するプリンシパルプログラムマネージャーRobert Rossi氏は、同社にとって、この段階まで進んだことは良い兆しであると述べた。同社は、2008年中ごろまでに新フォーマットがJPEG XRとして承認されることを希望しているという。
同氏は「投票が行われるという事実は、非常に強い支持を得ているということだ。これから2007年10月にかけて行われる手続きの中で、案が否決されることは滅多にない」と述べた。Microsoftはすでに標準化の意向を表明しているが、詳細については沈黙を守っている。
InfoTrendsのアナリストEd Lee氏は、Joint Photographic Experts Groupの標準仕様になれば、新フォーマットの将来性が高まるだろうと述べた。同氏は「そのことが、標準仕様の将来的な可能性をかなり高める」と述べた。オープンスタンダードになれば、カメラメーカーなどの協力が得やすくなるとともに、競合企業が「採用に際してあまり警戒感を抱かなくなる」だろう。
Microsoftは、新フォーマットのおかげで、自社製品がユーザーのデジタル生活の中心に位置付けられるようになることを望んでいる。Windows Vistaには、新フォーマットのサポートが標準で組み込まれている。
Rossi氏は「このことで、Vistaはユーザーにとってより魅力的なOSになる」と述べた。
Microsoftは、JPEG XR策定に向けてパートナー企業を獲得している。ハイエンドカメラメーカーHasselblad、カメライメージセンサーを扱う新興企業のFoveon、カメラの画像処理用チップを設計するARMとNovatek Microelectronicsなどが、Microsoftの技術を支持している。同社は2007年に入ってから、画像編集ソフトウェア大手Adobe Systemsからの称賛も得ている。
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