米国時間7月9日、オープンソースのソフトウェアのみで構成される携帯電話機が新たに発売された。開発者は、モバイル向けLinuxアプリケーションを独自に作成することもできる。
First International Computerが製造した「Neo1973」は、オープンソースOS「OpenMoko」に対応した初めての携帯電話機。9日に開発者向けに発表された同製品は、Trolltechが2006年にリリースした「Greenphone」に続き、自由にプログラムできる2台目のLinux電話機となる。
Neo1973はGSM方式に対応し、ディスプレイはタッチスクリーン式になっている。またBluetooth 2.0機能、A-GPS(Assisted GPS)機能、microSDの拡張ストレージを備え、サムスン電子製プロセッサを搭載する。アプリケーション開発者は、電話機と標準アクセサリの含まれた基本キットを300ドルで購入できる。一方、450ドルの上級キット「Hacker's Dream Box」には、デバッグ用ボードとケーブル、ツール、ケースが付属する。
いわゆるマスマーケット用には、Neo1973の新バージョンが2007年中に一部の小売店で発売される予定だ。新バージョンは、3Dグラフィックスの高速化をサポートするほか、高機能プロセッサや802.11b/gのWi-Fi通信機能を搭載する。
LiMo FoundationとLiPS Forumの2つの業界団体が、Mobile Linuxに注目するようになっている。両団体は、標準の策定に向けてキャリアとメーカー各社をまとめている。Motorolaをはじめ、複数のメーカーが一部の携帯電話で既にLinuxを利用している。しかし、業界内の動きにまとまりがなく、ハイエンドのスマートフォン市場で影響力を発揮できずにいると、一部から批判の声が上がっている。Neo1973やGreenphoneの両電話機は、まさにこうしたハイエンドのスマートホン市場向けに作られている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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