デスクトップ市場におけるMicrosoftの勢力は減退しつつあるのかもしれない。
しかし、「Windows」に取って代わるのはウェブだという長年の予測に反し、Windowsユーザーを奪っているのは「Linux」とハンドヘルド機器である。
米国時間7月3日に発表されたEvans Dataの調査報告によると、Windows向けのアプリケーションを開発するソフトウェア開発者の数は以前に比べて減少しているという。
Evans Dataの同調査によると、Windowsのいずれかのバージョン向けにアプリケーションを開発するソフトウェア開発者は、2006年は全体の75%近くであったのに対し、2007年は65%弱であるいう。同調査グループは、今後1年間のうちにこの数字がさらに2%減少すると予測している。
原因は何か?Linuxである。Linux向けのアプリケーションを開発することを選択した開発者の数は12%弱で、その数は2006年から34%増加している。
Evans Dataの最高経営責任者(CEO)であるJohn Andrews氏は声明で、「約2年前からWindowsからの移行が始まり、現在ではこの移行が加速している。増加しているのはLinuxだが、クライアント機器向けの特殊なOSも増加していることがわかる。全体構成は変化している」と述べた。
技術業界専門家らの間では、オンラインでもオフラインでも高度なアプリケーションを稼働できる、より高機能なウェブブラウザが、デスクトップOSを不要とまではいかないが、より重要性の低いものにするだろうと広く考えられている。
Microsoftを含む多くの企業が、開発者がオンラインで(プログラムを)作成可能な「ウェブ OS」(クラウド OS)という概念に興味を持ち始めている。
しかしEvans Dataの調査によると、オンラインアプリケーションがさらに増加しても、Windowsデスクトップアプリケーションの開発は安定しているという。
今回の調査から明らかになったその他の内容としては、近ごろのブラウザでサポートされるスクリプト言語である「JavaScript」の人気は圧倒的に高く、そのユーザー数は「PHP」「Ruby」「Python」の3倍以上であるという。
また、仮想化は普及してきており、2008年には開発者の約42%がその技術を使用することが予測される。
追加情報:同調査は、400人のソフトウェア開発者を対象に2年に1度実施される。調査は自主的なものでソフトウェアベンダーの後援は受けていない。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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