Red Hatは米国時間5月9日、Linuxソフトウェアの新版「Red Hat Global Desktop」を発表した。この新版は、発展途上国のデスクトップコンピュータやラップトップコンピュータのユーザーに向けて開発されたもの。
Red Hat Global Desktopのユーザーとして想定されているのは、発展途上国市場の政府や小規模企業などだ。同ソフトウェアは、Classmate PCやAffordable PC、Community PC、Low-Cost PCと称されるIntelのPCデザインに対応している。なおIntelは、Red Hat Global Desktopの設計やディストリビューションのパートナーとなっている。
Red Hatは、サーバ向けソフトウェアを利用する顧客から得られるサポート料金を主な収入源としており、これまでDesktop Linuxには力を注いでこなかった。デスクトップ分野とは異なり、サーバ分野はMicrosoftによって独占されたことがなく、Linuxとも縁の深いUNIXが広く使われている。
しかし、だからといってRed Hatがデスクトップ分野で何も手を打たなかったわけではない。同社は2004年、Microsoftからの市場奪取を狙って、デスクトップLinux製品を発表している。
デスクトップLinuxの分野では、Canonicalもより活発な動きを見せている。先週、DellはCanonicalのUbuntu Linuxを一部のPCにプリインストールすることを発表したばかりだ。
Red Hatは過去に比べ、万能な製品をつくるアプローチに移行していると、述べる。同社はGlobal Desktopの発表とともに、大企業向けのRed Hat Enterprise Linux(RHEL)において、管理性や安全性を向上させたことをアピールしている。また同社は、これまでPCに触れたことのない、発展途上国の子供たちに100ドルPCを届ける取り組みを進めるOne Laptop Per Childとも提携している。
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