Microsoftは、「Forefront Client Security」の最終版リリースに向けて作業を進めている。同製品は、企業のコンピュータを悪意あるコードから保護するもので、長いこと登場が待たれている。
Forefront Client Securityは、スパイウェア、ウイルス、ルートキットなどの脅威からPCとサーバを保護する。Microsoftは2005年10月に同ソフトウェアを発表し、約5カ月前に初期トライアル版をリリースしている。同社の最高経営責任者(CEO)であるSteve Ballmer氏は米国時間4月23日、最終版を数週間以内にリリースすると述べた。
Ballmer氏はオランダで行ったプレゼンテーションにて、「われわれのクライアント製品は、来月ごろ出荷を開始する。この製品は、予防、セキュリティ、ウイルス対策をクライアントレベルで行うものだ」と述べた。この模様を収録した動画は、オランダの技術ニュース系ウェブサイトであるWebwereldで公開されている。
Microsoftは企業に対し、Forefront Client Securityは、セキュリティ問題へのソリューションであって、セキュリティ問題の原因ではないことを理解してもらおうと努力している。Forefront Client Securityは、Cisco Systems、Symantec、McAfeeといった既存ベンダーのセキュリティ製品と対立するものだ。Microsoftは2006年6月、企業向けセキュリティブランドを「Forefront」とすることを発表した。
「セキュリティはわれわれにとって大きな投資となる」とBallmer氏は述べた。「これは重要な投資でもある。企業がセキュリティ製品の採用を決定するとき、瞬間にしてその製品がシステム環境の中でミッションクリティカルなものとなることを、われわれは理解している」(Ballmer氏)
Microsoftはすでに、「Forefront Security for Exchange Server」「Forefront Security for SharePoint」など、Forefrontブランドを付けた製品をいくつか出荷している。これらの製品は、Microsoftが2005年に買収したSybari Softwareの技術を土台としており、Microsoftは2007年夏、元Sybariの製品にForefrontブランドを付けた最初の製品を提供している。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」