DRMで激化するメーカーとハッカーの攻防戦

文:Greg Sandoval(CNET News.com) 翻訳校正:編集部2007年04月11日 17時54分

 次世代DVD再生ソフトウェアメーカーとハッカーとの根競べが始まった。しかし、その結果は分かりきっているとの懐疑的な見方もある。

 Corel Softwareは先週発表した声明で、同社ソフトウェアの「InterVideo WinDVD」を使用するユーザーは、新しいアップデート版をダウンロードしなければ、PC上でHD DVDやBlu-ray Discが見られなくなるという。

 Corelのこうした行動は、2006年12月から予想されていた。当時、あるハッカーが、各映画ディスクのセキュリティキーとのやり取りに利用されているデバイスキーにアクセスした。そのハッカーは、デバイスキーを改ざんすることにより、映画の不正コピーを作成し、配布していた。Blu-rayとHD DVDの両方に使用されているAACSコピー防止フォーマットの推進団体であるAdvanced Access Content System Licensing Administrator(AACS LA)も改ざんキーの排除に取り組んでいることを明らかにした

 AACSを策定したIBM、Intel、Microsoft、松下電器なども自分たちのセキュリティキーが破られることは予想していた。それらの企業は、ハッカーよりも一歩先んじるため、改ざんされたキーをスワップアウトできるようにするシステムを考案した。

 エンターテインメント業界では、ハッキング行為を予想し、著作権者が新たなセーフガードを発行できるようにするセキュリティシステムにより、状況は改善すると考えられている。しかし、調査会社Yankee Group ResearchのアナリストであるJosh Martin氏によると、一方では、そのようなシステムが導入されても著作権者と侵害者との攻防が長引くだけとの声もあるという。

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