シリコンバレーを拠点とする小規模なサーバメーカーであるOpen Source Systemsは、既存の「Gemini」製品ラインを拡張し、単一の3.5インチの筐体内に2枚のマザーボードを搭載する。
同社で最も販売台数が多いモデルは、6カ月ほど前に発表された「Gemini 2U」モデルである。同モデルは2枚のマザーボード上にIntelまたはAdvanced Micro Devices製の「x86」サーバチップをそれぞれ2基搭載する。Open Source Systemsの創設者兼最高経営責任者(CEO)であるEren Niazi氏によると、Geminiのさらなるモデルが発表予定であるという。
Niazi氏は米国時間3月16日、「今後Gemini製品のファミリーが構成される。多くの異なるモデルを発表する予定である」と述べた。その先陣を切るのは、1U(高さ1.75インチ)のユニットとなる予定である。同氏によると、このシステムの初期モデルは、2枚のマザーボードをそれぞれ前面と背面に搭載し、その次に発表されるモデルにはマザーボードが3枚搭載される予定であるという。
カリフォルニア州サニーベールを本拠地とする同社の取り組みは、ドットコムバブル崩壊後、しばらく規模が縮小していたサーバ市場に再び活気が戻ってきたことを示す証しである。同市場の復活を示すのは同社だけではない。Rackable Systemsは株式を公開し、SuperMicroも株式公開に向けて手続き中である。
規模に関わらず今日の多くのサーバ企業がそうであるように、Open Source Systemsも消費電力と冷却を重視している。Niazi氏によると、特にGemini 2Uモデルは、大きな4インチ(約10.2cm)のファンを搭載し、1Uモデルのサーバに使用される小さなファンよりも効率的に電子部品に冷気を送風することができるという。また同システムは、ColdWattの効率のよい電源を採用しており、標準のAC電力をコンピュータ筐体内で使用するDC電力に変換する際の熱損失が通常のモデルよりも低い。
また同氏は、2Uシステムでは12個のドライブを収容可能であると述べた。各ドライブは2台のシステムのどちらにも接続可能で、多くの顧客は、データベースソフトウェアを格納する1台のサーバに10個のドライブを接続し、残り2個をウェブサーバアプリケーションを稼働するもう1台のサーバに接続するという。
同氏によると、2枚のマザーボードを搭載するGemini 2Uの価格は1万ドル〜10万5000ドルであるという。最高構成では、各サーバに750Gバイトのハードドライブと64Gバイトのメモリが搭載される。
同社は同社製品にオープンソースソフトウェアを搭載して出荷している。通常搭載されるのは、「Red Hat Enterprise Linux」互換のLinuxディストリビューション「CentOS」である。
複数のサーバを標準の筐体に収容する戦略をとるのはOpen Source Systemsだけではない。Supermicroは、Intelの「Port Townsend」マザーボード2枚のを1Uの筐体に収容しており、同社のシステムをSGIも購入している。このモデルには、Open Source Systemsが1Uモデルに使用予定の標準的なATXサイズよりも細長いマザーボードが使用されている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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