Microsoftによれば、同社の最新OSは、検索機能を強化し、セキュリティを向上させ、Windowns Liveサービスとのより緊密な連携を実現したものとなるという。
しかし、そのOSは「Windows Vista」ではなく、Microsoftが携帯電話向けに取り組んできたOSの最新版である「Windows Mobile 6」だ。
Microsoftは現地時間2月12日、バルセロナで開催される携帯電話関連のイベント「3GSM World Congress 2007」で、Windows Mobile 6(開発コード名「Crossbow」)を、正式発表する計画だ。同OSを搭載したデバイスは2007年春まで登場しないものの、2007年後半には多数の製品が発売されるはずだ。
数ある変更のなかで最も目立つものは、楽曲や連絡先、電子メールの件名などの最初の何文字かを入力すると、それに適合する結果のみが自動的に表示されるという機能である。また、新OSはHTML形式の電子メールもサポートしている。しかし、Exchangeのメッセージを該当形式で閲覧するためには、Microsoftの電子メールサーバソフトウェアの新しいバージョンである「Exchange 2007」が導入されている必要がある。
また、Windows Mobile 6はWindows Liveのインスタントメッセージング(IM)や電子メールもサポートしているため、ユーザーは連絡相手のオンライン状態をチェックしたり、HotmailやWindows Live Mailのメッセージをプッシュ型配信させることができる。
電話市場に食い込もうと何年も苦心してきたMicrosoftだが、その努力は報われつつある。Windows Mobileは今や、Palmの「Treo」デバイスの多くに搭載されているし、サムスン電子の「BlackJack」やT-Mobileの「Dash」といった新型のスリムな携帯電話にも搭載されている。同社は直近の四半期で300万件のライセンスを販売した。これは前年同期を90%上回る数字となっている。
Windows Mobile 6は中核部分に「Windows CE 5.0」を使用しているので、同じものを使用しているWindows Mobile 5に対応するアプリケーションはほぼすべてが新OSでうまく動作すると予想される。
Microsoftのモバイルおよび組み込み機器担当ゼネラルマネージャーであるJohn O'Rourke氏は、「われわれは、100%の互換性を達成できると見込んでいる」と述べるとともに、「Windows Mobile 5で動作するアプリケーションは、Windows Mobile 6でも動作するはずだ」と述べている。
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