CNET News.comが入手した情報によると、Intelは検索大手のGoogleを、サーバ顧客としてAdvanced Micro Devices(AMD)から奪回したという。
CNET News.comが確認したところによると、IntelのDigital Enterprise Groupの共同ゼネラルマネージャーを務めるPat Gelsinger氏は、米国時間1月24日付けのIntelの社内ブログの中で、Googleとの関係について、GoogleはIntelのサーバコンポーネントを大量に購入し始めたと記述している。また「大量のシステム提供が今後予定されている」と同氏は述べている。
AMDもIntelと同時にGoogleへの製品提供を続ける可能性はある。Googleは「われわれは最近Intelから少数のチップを購入したが、今後も引き続き複数のベンダーの製品を利用する予定である」と声明で発表した。もっともGoogleはマザーボードの購入やその他の詳細については言及しておらず、AMDとIntelはコメントを差し控えた。
Gelsinger氏はブログの中で、IntelはGoogleとのビジネスを奪回するためにカスタム設計の製品を製造する必要があると述べている。
Googleが「直近の4四半期において、競合他社のプラットフォームを採用したのは、主に今後の購入を検討するための(運用コスト)モデルとして利用するためである」とGelsinger氏は述べた。これは、電力および冷却コスト、サーバ性能、メモリコストなどの要因を考慮したモデルとなる。Intelの設計チームは「Google向けにカスタマイズしたボードを設計することに熱心に取り組んでおり、それに合わせた特殊なメモリモジュールを開発し、コストをあらゆる角度から検証し、このビジネス獲得のために販売チームと協力してきた」とGelsinger氏は述べた。
これは、最近のIntelの事業が好転していることを象徴する動きである。AMDは2003年以来、「Opteron」プロセッサの性能や電力効率の高さを武器に、IBM、Hewlett-Packard、Dell、Sun Microsystemsという大手サーバ企業4社のサーバ製品に多く採用されるようになった。しかし2006年末にIntelが、新しいデュアルコアプロセッサ「Xeon 5100」(開発コード:Woodcrest)とクアッドコアプロセッサ「Xeon 5300」(開発コード:Clovertown)を発表したことから、Intelはサーバチップの市場シェアをいくらか奪回し、AMDに大幅な価格引き下げの圧力をかけることとなった。
AMDは、同社の次期クアッドコアプロセッサ「Barcelona」で収益増加が図れると期待している。Barcelonaは「Clovertown」よりも性能が40%向上すると同社は明言している。Barcelonaは2007年半ばに出荷予定で、デュアルコアチップ「Opteron」を搭載した既存のサーバに搭載可能となる。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス