松下電器と松下電池工業は12月18日、安全技術を搭載した高容量リチウムイオン電池の本格的な量産体制を確立したと発表した。
リチウムイオン電池は、正極と負極それぞれの化学反応を電気エネルギーに変換しており、一般的に正極と負極の間に「セパレータ」と呼ばれるポリオレフィン製の絶縁層が設けられている。しかし、金属などの導電性異物の混入によってショートが発生すると、電池が加熱したり、最悪の場合は発火にいたる可能性もあった。
松下電池では、これまでも異物混入対策や工場内のクリーン化などを実施し、異物が混入した際の対策としてセパレータの強度向上や、熱的安定性の高い材料の採用などを行っていた。今回、極板表面に絶縁性と耐熱性が高い「HRL」を形成することで、安全性の向上を実現した。
これにより、安全性を向上させつつ業界初となる2.9Ahという高容量のリチウムイオン電池の商品化、量産化が可能になった。松下電池では、今後も“高容量”と“安全”の両立を追求した高容量リチウムイオン電池の開発を行い、ユビキタスネットワーク社会の発展に貢献していくとしている。
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