BEA Systemsが、仮想化技術に対応したJavaアプリケーションサーバの新バージョンを開発した。新版では、オペレーティングシステムを必要としないアプローチが採用されている。
同社は、今週から北京で開催する顧客向けカンファレンスで、「WebLogic Server Virtual Edition」と呼ばれる同新製品と、管理アプリケーションなどの関連製品を発表した。
WebLogic Serverは、大規模なウェブサイトなどのJavaプログラムを動かすのに用いる、Javaアプリケーションサーバだ。VMwareの仮想化ソフトウェアの核であるhypervisor上で動作するよう設計されている点で、この仮想版は従来のBEA製品と大きく異なっている。
一部の仮想化ソフトウェアでは、ソフトウェアパッケージの複数のインスタンスを1台のコンピュータ上で稼働させるhypervisorが利用されている。
今回BEAは、VMwareのhypervisor上で直接動作する同社のJava仮想マシン「JRockit」を補完するソフトウェアとして、「Liquid VM」を開発した。
WebLogic Platform部門の製品管理ディレクターStephen Hess氏によれば、同仮想マシンを使用すると、OSを動かさずに、Javaプログラムをハードウェアサーバと連係させることができるという。
BEAが仮想化に取り組んでいるのは、1台のサーバに複数のJavaアプリケーションを統合し、パフォーマンスを最適化する一連のツールをIT管理者に提供するためだと、Hess氏は説明した。一般的に仮想化は、1台のマシンに複数のワークロードを扱わせ、既存サーバの使用効率を上げる目的で、主に企業データセンターに導入されている。
WebLogic製品担当バイスプレジデントのGuy Churchward氏は、「ネイティブで動作させることで、使用効率やパフォーマンスを倍増させたいと考えた」と、開発の動機を語っている。
WebLogic Server Virtual Editionのリリースは、2007年第1四半期中に予定されている。同製品と連係する管理者向けの管理コンソール「Liquid Operations Control」は、2007年夏に提供が始まる見込みだ。
BEAの幹部によると、同社はWebLogic仮想化ソフトウェアに、XenやMicrosoftの仮想化パッケージに対応したバージョンも追加していく意向だという。
11日には、「WebLogic Server 10」の初期開発版も発表された。WebLogic Serverはこのバージョンから、「Java Enterprise Edition 5」および「Enterprise Java Beans 3.0」標準に対応している。完成品は2007年2月にリリースされる。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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