ハードドライブメーカーのSeagate Technologyは米国時間10月30日、IT犯罪阻止に役立つ暗号技術の詳細を新たに明らかにした。
Seagateが開発したディスク全体を暗号化する技術は、ハードディスクドライブに内蔵することができる。この新しい「Seagate DriveTrust Technology」は、ディスクに書き込まれる全データを自動的に暗号化し、コンピュータを最初に起動したときに正しいパスワードを入力しないと全くアクセスできなくなる。
Seagateのシニア製品マーケティングマネージャーScott Shimomura氏は、「ハードディスクを単なるストレージ以上のものにする新しい考え方だ」と語っている。
情報漏えいやプライバシーに関する法律の施行により、ノートPCやストレージデバイスを中心にセキュリティが大きな問題になっている。2005年も、米復員軍人省やFidelity Investmentsなどの主要組織が、個人データの入ったハードウェアを紛失し、情報漏えいの事実を公表しなくてはならない事態に追い込まれている。
Shimomura氏は、「ノートPCには機密性の高いデータが大量に保管されているため、今はモバイルコンピューティング市場が主戦場だ。しかし、DriveTrustはすべてのドライブで利用できるものだと思っている」と語る。
DriveTrustは既に、デジタルビデオレコーダーや各種デジタルエンターテイメント機器向けとなるSeagateの「DB35」ディスクドライブに搭載されている。同社はまた、同技術を内蔵したノートPC用ハードディスクドライブ、「Momentus 5400 FDE.2」の出荷を2007年第1四半期に計画している。
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