Dellは米国時間10月23日、Advanced Micro Devices(AMD)の「Opteron」プロセッサを搭載した同社初のサーバを発売した。これにより、Intel独占の時代の幕がまた1つ閉じることとなった。
同社が販売を開始したのは「PowerEdge 6950」と「PowerEdge SC1435」の2種類。4プロセッサ搭載可能な6950は、データベースの運用など、よりハイエンドな作業用。2プロセッサ搭載可能なSC1435は、高性能コンピューティングクラスタやウェブサイトのホスティングをターゲットにする。6950はIntelベースの同等マシンである6850と併売されるが、SC1435はIntelベースの「SC1425」と入れ替わる、とDellのPowerEdgeサーバ担当国際マーケティングディレクターJay Parker氏は語った。
これでDellは、他の3大主要サーバメーカー同様に、AMDベースx86サーバの販売を開始することになる。同社はIntelベースのマシンだけを長年販売してきたが、AMDサーバの計画を5月に発表し、9月にはAMDベースのPCを発売していた。
「これは、今後長きにわたり続くことを望む関係の始まりにすぎない。今後はAMDプロセッサを搭載した新しいサーバ製品を徐々に投入していくことになると思う」とParker氏は語っている。
今回の製品発売はOracle OpenWorldカンファレンスで発表された。発表に先立ち、Dell会長のMichael Dell氏とAMDの最高経営責任者(CEO)のHector Ruiz氏が同日ともにステージに姿を見せている。
Parker氏によると、Dellは、必要なソフトウェアのタイプに応じて顧客を適切な方向に導けるようにするという。同氏は、「ライバル各社によるIntelとAMDのあいまいな位置づけは、多くの顧客を混乱させ、困惑させている。われわれは製品を投入していくにあたり、適宜具体的な誘導を行っていく」と語っている。
Intelは、これまで最も忠実だった顧客にAMDが割り込んできたことについて、ただ指をくわえて見ているつもりはないことを示唆した。
Intelは声明を出し、「計算処理のどのようなニーズにおいても、Dellとその顧客を納得させ続けることがわれわれの仕事だ。サーバグループは記録的な四半期を達成したばかりだ。出荷量の最も大きい分野でシェアを伸ばし、4プロセッサ製品では(データベースサーバ用ベンチマークの)TPC-Cベースで最高性能を記録している」と述べた。
Dellは、両社の争いについて静観の構えを見せているが、ライバル関係が健全であることについてはアピールした。
「一般に、市場とDellの両方で発生する競争は、長期的には顧客の利益になり、最終的には業界の革新へとつながる」とParker氏は語っている。
6950は4基の2.6GHz Opteron、8Gバイトのメモリ、そして73Gバイトのデュアルハードディスクを搭載して、価格は1万6183ドル。SC1435は、2基の2.8GHz Opteron、4Gバイトのメモリ、そして80Gバイトのハードディスクを搭載して5653ドル。
AMDのマシンは、BroadcomのServerWorksグループが提供するサポートチップセットに依存していると、Parker氏は加えた。
6950とSC1435は、いずれも電力消費量の多いAMDの「SE」Opteronを採用する。しかし、2.8GHz動作の同チップは、主流のOpteronより200MHz高速に動作する。これまでは、Sun MicrosystemsしかSE Opteronを発売していなかった。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス