オーストラリアの郵便局Australia Postは毎月1万2000個以上のRFIDタグを使って、郵便物の配達状況を追跡している。
Australia Postは郵便物の配達状況を把握するにあたり、人手による追跡からRFIDシステムに移行した。
Australia Postが10月18日に発表した年次報告書によると、RFIDを使った郵便物のモニタリングは、人手による追跡と平行して6カ月間運営した後、2006年7月に開始したという。
この報告書には「われわれのサービスパフォーマンスの監視を強化し、配達ネットワークに内在する問題を効果的に分析するためにRFID技術を導入した」と書かれている。
このシステムでは、モニタリング会社のResearch Internationalが「テスト用の手紙」にRFIDタグを装着し、配達コースを追跡している。
「これまでのシステムでは郵便の全体的なパフォーマンスしか分からなかったのに対し、RFID技術はテスト用郵便物が配達されるまでの中間地点の情報も提供してくれる」
また、「(RFIDを用いたシステムが提供する)詳細な情報により、郵便ネットワークで発生するあらゆる問題を識別し、解決することができる」と報告書はまとめている。
Australia Postによると、使用済みのタグの多くは初期化し、再利用しているという。
RFIDを用いた監視システムへの移行にあたり、Australia Postは都市部にある9カ所の郵便処理施設、国内21カ所の郵便センター、23カ所の配達センター、16カ所の遠隔部門で、新しいハードウェア、ソフトウェア、モニタリング機器を導入した。
Australia Postは、Deloitte Touche Tohmatsuの監査により、四半期および年に1度パフォーマンスに関する認定を受けている。
「Australian Postal Corporation Act 1989」によると、同局は郵便物の時間内配布率が94%の標準を満たすことを要求されている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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