サンフランシスコ発--Salesforce.comの最高経営責任者(CEO)であるMarc Benioff氏は、同社で現在一般的となっているウェブベースのビジネスサービスをカスタマイズするための次のステップとして、Apex技術を発表した。
Apexは、Salesforce.comの開発したJava風の新プログラミング言語で、サーバインフラと共に用いて、顧客がSalesforce.comのサービスを拡張するか、またはゼロから独立したプログラムを開発して、独自のアプリケーションを構築することができるようにするサービスだ。
当地で開催されているSalesforce.comの年次ユーザーカンファレンス「Dreamforce」の基調講演でBenioff氏は、現在のSalesforce.comのユーザーインターフェースに必要としている機能がない場合にどうするか、と多くの出席者に向かって問いかけた。「そのような場合、皆さんにできることは何か?実際、何もできない。確かに、われわれにクレームを述べたり、電子メールを送ったり、働きかけたりはできるだろう。しかし、実際にソフトウェアを改良するかどうかの決断はSalesforce.comに委ねられている」(Benioff氏)
一方、Apexを利用すれば、「Salesforceのソフトウェアを改良が可能となる」と、同氏は言う。
今回の動きは、Salesforce.comが成長維持のために打ち出した最新の施策となる。Benioff氏がCNET News.comに語ったところによれば、Apexによって、同社サービスを導入する新規顧客が増えるとともに、既存顧客との新たな契約に結びつくことを、同氏は期待しているという。ただし、同氏は、価格の詳細についてはコメントを拒否している。
Salesforce.comは、オンライン版の顧客関係管理(CRM)ソフトウェアを提供している。CRMは、顧客の購入履歴、営業スタッフの販売ノルマ、責任者によって承認された割引価格などを記録および追跡できるようにする。同社以外にCRMのホスティングサービスを提供している主なライバル企業には、NetSuiteやRightNow Technologiesなどがある。また、OracleやSAP、Microsoftなどの従来のソフトウェア企業も同市場に参入している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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