自動車にもなる飛行機「Transition」が登場するのはまだ数年先だが、フライトシミュレータを試したり、来るべき完成品を購入するための頭金を支払ったりすることはできるようになった。
マサチューセッツ工科大学(MIT)の学生が興した企業で、「路面走行可能な飛行機」を開発しているTerrafugiaが、同機のフライトシミュレータを考案した(ダウンロードはこちら)。同アプリケーションは、Laminar Researchの「X-Plane」シミュレータ上で稼働する。
購入を希望する場合は、Transitionの予定価格である14万8000ドルの5%、すなわち7400ドルを頭金として収めればよいという。完成品は2009年後半に、完全な機能を備えたプロトタイプは2008年中にリリースされる予定だ。
Terrafugiaの最高執行責任者(COO)Anna Mracek氏は、すでに複数のサードパーティ企業が頭金を支払ったと述べている。米国時間9月6日時点では、同日中に手付け金を払えば、20〜30番代の機体ナンバーを持つ飛行機を予約できるとのことだった(これより小さい機体番号のうちの一部は、検証のため政府機関に提供される飛行機に割り当てられる)。
「飛べる車」と言い表したほうがイメージをつかみやすいと思われるが、Transitionは主に空中で使用するものであることから、Terrafugiaはこれを路面走行可能な飛行機と呼びたいとしている。理想としては、2人乗りのTransitionを、自宅のガレージから空港まで運転していくことになる。空港に到着後、格納式の翼を広げて、飛行機へ姿を変えるわけだ。
Terrafugiaは、ウィスコンシン州オシュコシュで開催された「AirVentures Conference」に、同機の5分の1スケールモデルを出品している。
Mracek氏は電子メールに、「わたしが言葉を交わした数人の年配男性は、生まれてこの方ずっとこうした乗り物を待ち焦がれており、自分がまだ飛べるうちに夢が現実になったことに興奮していると語ってくれた。もちろん、われわれの取り組みに懐疑的な人々がいるのもわかっている。だがそうした懐疑派でさえ、いつかわれわれがオシュコシュにプロトタイプ機を出展することを期待していた」と記している。
このプロトタイプモデルは、マサチューセッツ州ローレンスのLawrence Municipal Airportで、米国時間9月9日に行われる「EAA Sport Pilot Tour」に再出品されるという。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」