Microsoftは米国時間7月11日に「Windows 98」と「Windows Me」用のセキュリティ更新ファイルの配布とサポートの提供を終了した。両OSのユーザーはまだ5000万人以上いる。
Windows 98発売から8年、Microsoftはとうとう、このOSのアップデートとセキュリティホールの修復から手を引いた。同社は当初、2004年1月に同OSへのサポートを打ち切る予定だったが、サポートの再延長を決定していた。
Microsoftはこれを機会にWindows 98、Meのユーザーが「Windows XP」にアップグレードしてくれることを望んでいると、Microsoft Australiaの最高セキュリティアドバイザーPeter Watson氏は言う。
「Microsoftは大手小売店と緊密に協力して、Windows XPへのアップグレードを促進するための割引キャンペーンなどの施策を展開する」と同氏はZDNet Australiaに語った。
アナリスト企業は、Windows 95、Windows 98、Windows Meを稼働するコンピュータは5000万台から7000万台あると試算している。
調査会社Gartnerでクライアントプラットフォーム担当のリサーチバイスプレジデントMichael Silver氏は、サポート打ち切りによって最も困るのは個人ユーザーと学校だと言う。同氏は旧版WindowsのサポートはLinuxの脅威と戦うために延長されてきたという見方をする人のうちの1人だ。
Silver氏はZDNet Australiaに「セキュリティフィックスを入手できなくなるのだから、個人ユーザーと学校はこの発表による影響を大きく受けるだろう。Microsoftが何年か前にWindows 98のサポートを打ち切る決断を撤回したのも、個人ユーザーや学校を対象とした市場にLinuxが入り込まないようにするためだったのだろう」と述べた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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