Advanced Micro Devices(AMD)は米国時間7月6日遅く、第2四半期の売上高を下方修正した。原因はローエンドとメインストリームの分野でデスクトップおよびノートPC用プロセッサの販売が不振であるためだとしている。
第2四半期の業績予測が下方修正されるのは、さほど珍しい話ではない。PCや半導体メーカーの間で4月から6月は売り上げの伸びない時期とされている。年末セールや新学期前セールのような売り上げアップにつながるイベントのない第2四半期は、1年の中で最も販売が落ち込む時期である。通常、第2四半期におけるプロセッサの出荷高は第1四半期より2〜4%程度下がるとMercury Researchは言う。
しかし、AMDの第2四半期の売上高は修正後、第1四半期よりも9%も下がる見込みとされ、前期並みまたは微減という当初予測を下回った。アナリストらは、需要の落ち込みや、Intelが仕掛ける厳しい価格攻勢、デスクトップ用プロセッサ価格の低迷のすべてが作用した結果だと言う。
Merrill LynchのJoe Osha氏は7日に配布したレポートの中で「今、皆が胸に抱いている大きな疑問は、AMDが第2四半期の売り上げを下方修正するに至った原因が、Intelにシェアを奪われたことにあるのか、市場全体の問題にあるのか、それともその両方なのか、ということだ。われわれは、第2四半期の需要が最悪の状態だったことがAMDの販売不振の主な原因だと見ている」とした。
AMDはまたIntelからの厳しい価格攻勢を受けている。Intelは第2四半期中に旧型のプロセッサを一掃し、「Core」アーキテクチャの製品の発売に備えようとしている。Intelはさらに、いつもよりもずっと積極的に今後の値下げ計画を提供しており、その結果、第2四半期の需要が第3四半期に押しやられているとOsha氏は言う。
IDCのアナリストRichard Shim氏は「Intelの価格切り下げで環境がより厳しくなったことは間違いない。Dellも非常に積極的な価格設定をしている」と言う。
PC小売市場では、需要が完全に落ち込んでしまったわけではないが、小売業者による販売増の一部は直販業者の販売減の上に成り立っていると言うのは、NPD TechworldのアナリストStephen Baker氏だ。直販市場を牛耳っているのはもちろんDellだが、DellはAMDのプロセッサを搭載したPCをまだ発売していない。一方で、Hewlett-Packard、Gateway、Acerなどの小売PCメーカーはAMDの製品を既に採用している。
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