World Wide Web Consortium(W3C)は6月27日、携帯機器でのウェブ利用をパソコンでの利用と同等に使いやすくするため、携帯機器でも利用可能なウェブサイトの構築方法を解説するMobile Web Best Practices 1.0を勧告候補として公開した。
Mobile Web Best Practices 1.0は、多くのモバイルウェブ関係者の経験を、携帯機器でも十分に機能するコンテンツ制作のための実用的な指針としてまとめたもので、W3C会員組織30団体から構成されるワーキンググループにおいて策定されている。コンテンツ制作者は、この指針を参照することにより、ポップアップやページスクロールを避けるといった、携帯機器上でも閲覧しやすいコンテンツの制作方法を知ることができる。
Mobile Web Best Practicesワーキンググループ議長を務めるDaniel Appelquist氏は「機器は多様だが、ウェブは1つ。一度制作すれば多様な機器向けに配信可能なコンテンツの制作を可能にする実用的な指針が存在すれば、開発者や組織が時間や資金を節約できるだけでなく、ウェブを分断しないという利点も得られる」と述べている。
W3Cでは、ウェブサイトやコンテンツ管理システムの設計者に対し、本指針に基づくコンテンツの制作と、指針適合性検証ツール(アルファ版)を用いたコンテンツの検証を呼び掛けている。
また、W3Cでは、モバイルウェブ開発者で構成される強固なコミュニティの構築に向け、Mobile Web Best Practices 1.0に対する技術や実装に関する報告、提案を受け付けるWikiを開設している。
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