英国大手製菓メーカーのCadbury Trebor Bassettは、ITシステムの問題が原因でチョコレートを過剰生産してしまい、業績に影響が出てしまった模様だ。
2006年のCadburyは大量の在庫を抱えてスタートした。というのも、新しく導入したSAPのERPシステムのおかげで、2005年末にチョコレートを過剰に生産してしまったからである。
過剰生産の原因は、ITシステムの不具合にあった。これに加え、2006年の英国菓子市場そのものの出だしは低調だった。多くの消費者が年末の休暇シーズンに豪華な食事をした後、新年にダイエットを開始したからだ。
Cadburyは在庫を減らすため、Crunchie、Double Decker、Cadburyバーなどの製品で大規模な割引を余儀なくされた。これにより、同社の第1四半期の業績は3200万ポンド(5890万ドル)の影響を受けた。このうち1200万ポンド(2200万ドル)はITシステムによる問題が直接関連しているという。
親会社のCadbury Schweppesで最高経営責任者(CEO)を務めるTodd Stitzer氏は、欧州の製菓/飲料事業部は2006年は厳しいスタートを迎えたが、これにはIT問題も関与していると述べた。「在庫問題は新しいITシステムの実装に関連している」と同氏は説明する。
英国での新しいITシステムは、5年計画のIT転換プロジェクト「Probe」の一環として導入された。同プロジェクトは、SAP ERPプラットフォームを利用してサプライチェーン、購入、製造、流通、販売、マーケティングの各システムをグローバルに統合しようというものだ。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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