OLPCの呼びかけを広めるために現在MIT休職中のNegroponte氏によれば、同プロジェクトはAdvanced Micro Devices(AMD)や、Linux OSを開発しているRed Hatなどの企業から幅広い支援を得ているが、IT業界の全てが同プロジェクトに賛同しているわけではないという。
「AMDはわれわれのパートナーだが、これは、私の取り組みがIntelには嫌われていることを意味する。(Microsoft会長の)Bill Gates氏も喜んではいない。しかし、MicrosoftやIntelに不快な思いをさせているのだとすれば、私のしていることは正しいのだと思う」と同氏は言う。
Negroponte氏はまた、PCが非常に少ない電力、そして適度なスピードで動くようにするためには、極めてスリムなOSが必要だと付け加えた。「(Windows)ラップトップにかかる費用の25%はXPを支えるためだけに使われている。それはまるで、太り過ぎた結果、自分の脂肪を動かすために筋肉の大半を使っている人のようだ」(Negroponte氏)
OLPCプロジェクトの背景には、開発途上国の子供たちの教育レベルを上げる最良の方法は、子供たちがみずから学べる手段として、PCを与えることだという考えがある。
Negroponte氏は、世界には約10億人の子供がおり、うち半分は都市から遠く、きちんとした学校もなければ教師自身も基礎教育しか受けていないような地域に住んでいると訴える。「非常に遅れている。そのような状況では、教師や学校を増やしても解決策にはならない。この方法だと解決に数十年かかりかねない。子供たちがみずからの教育に関われるようにするほうが、ずっと早い問題解決につながる」と同氏は言う。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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