IBMが複数の企業と協力して、レンスラー工科大学のスーパーコンピューティングセンター開設を支援することになった。同センターは、新たな半導体や先進的なナノテクノロジーを開発していく。
関係者によると、Computational Center for Nanotechnology Innovationsと称される同センターは、2006年末までに操業を始める予定だという。大学に併設されているものとしては最大で、全世界でも十指に入る規模になる。ニューヨーク州トロイにあるレンスラー大は、すでにナノテクノロジー研究の主要拠点となっている。また、優遇税制やインフラストラクチャおよび教育プログラムの実施を通して、ニューヨーク州を同研究分野の第一人者にするという、George Pataki知事の戦略にも組み込まれている。
同センターの開設費はおよそ1億ドル。
今回の取り組みには、半導体設計ツールを開発するCadenceやAdvanced Micro Devicesも参加する。IBMおよびAMDは、ほかの企業とともに、アルバニーにリソグラフィー研究センターを作る事業にも加わっている(Hector Ruiz氏は2003年に、ニューヨーク州は米国で唯一、電子産業を積極的に擁護している地域だと発言した)。
レンセラーのスーパーコンピューティングセンターでは、科学者は数ナノメートル(1ナノメートル=10億分の1メートル)ほどのトランジスタやその他のデバイスの設計に取り組んだり、異なる原子と物質の反応をシミュレートしたりすることになる。今日のチップは、サイズが65ナノメートル以下で、わずか数個の原子で構成されている。2015年までには、22ナノメートルのチップも登場すると言われている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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