英国のソフトウェア販売業界に衝撃が走った。Microsoftがディスカウント販売店による中古ボリュームライセンスの販売を認めたことを受け、同社製ソフトウェアライセンスが英国の中古市場に流れ始めたのである。
Disclicは今週、Microsoftの承認の下、倒産もしくは事業縮小した企業から入手した中古ソフトウェアライセンスの販売を開始した。
DisclicのディレクターJonathan Horleyは、「確かにわれわれはMicrosoft製ソフトウェアの中古ライセンスを販売している。この計画は、1年半前から進められてきた。これまで、ソフトウェアライセンスを資産と考える企業は少なかったが、今後は状況が変わるだろう」と語っている。
Disclicがライセンスを合法的に販売できるのは、英国の破産法に抜け道があることのほか、Microsoftのライセンス契約書の多くに、未使用あるいは不要なボリュームライセンスの譲渡を認める条項が記載されているためだ。これらのライセンスは、Microsoft製品の正規代理店の約20〜50%引きで販売されている。
Microsoftの関係者は米国時間10日、Disclicによるライセンスの再販売が「Microsoftの契約条件に違反していない」ことを正式に認めた。
大企業に製品を販売するBasilicaでソフトウェアライセンスマネージャを務めるChris Lambは、Microsoftがこのような手法を許可したことにショックを受けたという。
「顧客に付加価値の高いサービスを提供することに力を入れるわれわれにとって、これは心配の種である。中古販売の価格設定がどうなっているかは知らないが、例えば、全く同じライセンスを3分の1の価格で販売されたら、われわれは相当なダメージを受ける可能性がある」(Lamb)
ほかの代理店も、Microsoftがパートナー企業と自社のライセンス収入に大きなダメージを与えかねない行為を認めたことに、驚きを隠さない。
Microsoftの代理店Compusysの法人担当ディレクターGordon Daviesは、「このような話は今まで聞いたことがないので、とても驚いている。流通業者でもMicrosoftでも、確実に収入が減るだろう」と語っている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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