米IBMは、UIMA(Unstructured Information Management Architecture)を使った実験を2003年3月に公開する予定である。
IBMが現在取り組んでいるのは、UIMAと呼ぶXMLベースのデータ収集アーキテクチャーで、さまざまな人工知能の連携を可能とする技術。IBMの研究部門、サービス・アンド・ソフトウエアのバイスプレジデント、Alfred Spectorによると「UIMAとは、データベースの検索技術を大幅に拡充し、より高度なものにするもの」という。
SpectorはUIMAについてさらに説明する。「UIMAとは、データベースの一部を構成するもの。というより、データベースがUIMAにアクセスする、と言った方が正しいだろう」
例えば、車のシステムにUIMAを組みこむと、交通情報をリアルタイムに表示したり、高速道路を走行している車の平均速度を割りだしたり、整備工場で給油や車体の管理を行ったりするこが可能となる。自動翻訳や自然言語処理なども可能になるという。
UIMAが用いるのは、Combination Hypothesisという理論。今後はこの理論の元で、統計的な手法を使ってコンピューターが学習する機能(例えば、Googleのデータランキングなどの検索機能など)や、統計的な機能を持つ人工知能が連携することになるという。
「異なる人工知能を同時に動作することができれば、エラー率を乗法的に減らせる」(Spector)
プロセシング技術やデータストレージの性能が向上し、演算技術や人工知能関連のソフトウエアが進歩を続ける今、人工知能の開発はより現実のものとなっている。またインターネットの普及に伴い、自立的な連携作業を行うコンピューターの需要が高まると考えられている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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