ネバダ州ラスベガス発--Microsoftは2007年、ユーザーインターフェースツールキットを使うことで、Windows Vista用グラフィックス機能の一部を、Macintosh、携帯電話、そして旧バージョンのWindowsにも対応させる。
ウェブ開発者向けカンファレンス「Mix '06」に参加した同社幹部らは米国時間3月20日、Windows Vista以外のOSに対応したユーザーインターフェース設計ソフトウェア「Windows Presentation Foundation Everywhere(WPF/E)」について、出荷予定を明らかにした。
MicrosoftでWindowsクライアントプラットフォームおよびドキュメントを担当するゼネラルマネージャーであるMichael Wallent氏によると、「コミュニティー技術プレビュー」と呼ばれるWPF/Eのデベロッパー向け初期バージョンを、2006年第3四半期に投入するという。同ソフトウェアは、Mac、Windows 2000、Windows XP、および携帯電話版を2007年上半期に一般公開すると、同氏は語っている。
Microsoftは、年末近くに出荷を予定するWindows Vistaで、「Windows Presentation Foundation」と呼ばれるグラフィックスシステムを導入する。これにより、アニメーションや3次元オブジェクトなど、グラフィックスを多用したアプリケーションの開発が可能になる。
WPF/Eは、「Windows Presentation Foundation」が提供するユーザーインターフェース開発用ツールのサブセットであるため、Windows Vistaと同じレベルのグラフィカルな表現はできない。
しかし、Wallent氏によると、ほかのOSに対応するアプリケーションを開発したい場合は、デザイナーを対象にした「Expression」をはじめ、Microsoftの開発ツールシリーズが使えるという。
WPF/Eを使う場合は、Microsoftのページレイアウト言語XAMLとJavaScriptを併用してアプリケーションを書く。
エンドユーザーがXAMLコードを運用する場合は、600〜800Kバイトの容量になるWPF/Eの「ランタイム」版をダウンロードする必要がある。一方、同ソフトウェアのビデオ対応版は1.2Mバイトになると、Wallent氏は語っている。
Wallent氏によると、MicrosoftはLinuxに対応するWPF/Eは用意しないという。しかし同氏は、サードパーティーがLinuxに「移植」してくれることを期待しているという。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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