Hewlett-Packard(HP)は3月にハイエンドのUnixサーバの提供を開始する予定であったが、Intelの次期Itaniumプロセッサ「Montecito」に遅れが出ているため、同サーバシステムは最初のうちは現行のプロセッサ「Madison」を搭載することになった。
同システムは2段階に分けて発表される。最初はMadisonを搭載したもので、第2弾はMontecitoを搭載したものとなる。HPは、Montecito搭載サーバを公開することで業績を向上させようともくろんでいたが、今回はその勢いをそがれることになってしまった。しかし、それでもなお、このアプローチは現行モデルの限界に直面している顧客にとっては有用なことであると、HPのBusiness Critical Server Groupのトップを務めるRich Marcelloは、米国時間2月27日の取材の中で述べている。
「多くの人々が帯域の増加とレイテンシーの減少を必要としている。これ以上待つ理由はどこにもない」とMarcelloは述べている。また、たとえ同じプロセッサであっても、現行システムから新モデルに移行することにより、サーバタスクのパフォーマンスは約30〜35%向上するという。
新システムは、HP製Unixサーバのハイエンド製品ラインである「Superdome」の3世代目の製品となる。初代の製品は、コード名「Yosemite」と称するチップセットを使用し、これによりItaniumプロセッサを相互に接続したり、メモリやネットワーキングといったサブシステムへの接続を行ったりした。現世代のチップセットはコード名を「Pinnacles」と称するが、3月に発売予定の新モデルで採用されるチップセットも、これまで国立公園の名前が採用されてきたことにちなみ、「Arches」と呼ばれている
HPは将来の製品についても計画を練っている。Superdomeチップセットの4代目である「Windjammer」は、2008年にはItaniumの「Tukwila」を搭載してデビューする予定である。
HPは、ArchesシステムでMontecitoチップを待たないことを決定した。Montecitoは、IntelのItaniumのなかでは初のデュアルコアモデルである。IBMは「Power」プロセッサを搭載した製品により2005年には175億ドル規模のUnixサーバ市場で首位に立ち、Sun Microsystemsも「UltraSparc IV+」搭載モデルにより、前四半期においては予想外の需要を経験している。
「Montecitoが間に合わなかったにもかかわらず、3月に公開する予定であるとHPが言うのは、もうこれ以上待てないと思ったのであろう」とIlluminataのアナリストであるGordon Haffは述べている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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