マイクロソフト、デザイナー向けツール2製品のCTP版をリリース

文:Martin LaMonica(CNET News.com)
翻訳校正:尾本香里(編集部)
2006年01月25日 11時30分

 Microsoftは米国時間1月24日、新たなツール製品ラインの初期版をリリースした。同社はこのツールで、イラストレーターやデザイナーの関心を引きたいと考えている。

 同社は、グラフィックデザイナーやイラストレーターを対象とした新ソフトウェアラインの2製品「Expression Interactive Designer」および「Expression Graphic Designer」について、開発者用プレビュー(Community Technology Previews:CTP)と呼ばれる試用版を公開した。

 以前のコードネームを「Sparkle」といったExpression Interactive Designerは、ウェブもしくはWindowsアプリケーションのユーザーインターフェースやレイアウトを構築するためのソフトウェアだ。Microsoftの開発者用ツール部門担当グループプロダクトマネージャForrest Keyは、今回のCTPが同ソフトウェアの初めてのリリースとなるが、同社のエンジニアらはまだすべての機能を固めたわけではないと述べている。

 「Expression Interactive DesignerのCTPは、機能を完全には搭載できていないことから、ベータ版というよりアルファ版としたほうが適切だ。同製品の開発は今も進められている。今回のリリースで、広範なフィードバックが得られることを期待している」(Key)

 一方のExpression Graphic Designerは、「Acrylic」というコードネームで呼ばれていた。イラストレーターがウェブやWindowsアプリケーション用のロゴなどのイメージを作製するのに利用する。同社は2005年6月に、同製品のプレリリース版を公開していた。

 このExpressionラインには、ウェブデザイン向けの3番目の製品が含まれている。同ラインは、Adobe SystemsやCorel、Quarkといった企業の製品をよく利用しているグラフィックおよびデザイン関連のユーザーの心をつかみ、売上を増加させるというMicrosoftの戦略の中核となるものだ。これまでMicrosoftは、フロントエンドデザイナーではなく、ソフトウェア開発者を対象としたツールを開発してきた。

 同社は現在、コードを記述するソフトウェア開発者と、GUI(Graphical User Interface)の視覚的な要素を作製するグラフィックデザイナーの間の連携を簡素化しようと取り組んでいる。

 Expression Interactive Designerは、アプリケーションの外観をデザインするためのビジュアルツールだ。同製品では、Microsoft独自のXAML言語を用いてコードを作っている。XAMLはWindowsの表示システムと連動する言語。

 アプリケーション設計をXAMLコードで記述することで、プログラマは、バックエンドシステムとの連携など、アプリケーションのほかの部分を簡単に開発できるようになると、Keyは話している。

 Microsoftでは、デザイナー/開発者/企業を対象とする新たなカンファレンス「Mix 06」を、2006年3月に開催する意向である。

 Keyによれば、MicrosoftはMix 06で、Expressionツールの最新の成果を参加者に公表するという。

この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

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