Linuxの作成者で、開発カーネルを管理しているLinus Torvaldsは、バージョンアップの直前にカーネルに変更を加える開発者に対し、厳重なルールを設ける意向だ。
Linuxカーネル開発チームは先日、新しいバージョンのカーネルに加える新機能は、前バージョンのリリース後2週間以内に提出しなければならないというポリシーを新たに設定した。
だが、カーネルのSCSIサポート用コードを現在管理しているJames Bottomleyは米国時間9日、貢献者が作成したパッチがシステム全体で動作するかのテストを自分が実施することを考えた場合、新しく導入される2週間ルールを守るのはかなり厳しいと述べた。
「(2週間ルールは)理論上はすばらしい。ただし、私のプロジェクトの貢献者が、カーネルが宣言される直前にパッチを私に投げてきて、残り時間枠でコードのインテグレーションを私がテストするようなことがなければの話だが」とBottomleyはカーネルメーリングリストに書いている。
Torvaldsはこれに対し、Bottomleyは自分の貢献者の管理を厳しくする必要があると答えた。
「(貢献者に対し)そのようなことは止めるようにといい、君自身もその時間枠でパッチを受け付けないようにすべきだ。遅れるのは貢献者のコードであって、君ではない」とTorvaldsは電子メールに書いている。
Torvaldsはまた、遅い段階でカーネルに何かを加えようとする開発者に対する態度を今後厳しくする計画があることにも触れている。
「皆はいつも、私が柔軟すぎると不平を言うが、今度はそうはしないつもりだ」(Torvalds)
最新のLinuxカーネルである2.6.14は、リリース直前に報告されたバグレポートにより、ほぼ1カ月遅れでのリリースとなった。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」