Microsoftは、ウェブサーバ「Internet Information Services」の次期バージョン(IIS7)にASP.NETテクノロジーを組み込み、中核的な機能の大半をモジュール化して、オプションとして提供する予定だ。
また、同ソフトウェアの管理ツールにも大幅な改良を施して安全性を高め、完全なウェブベースのリモート管理を実現させる意向だという。
MicrosoftはIIS7のプレビュー版を同社の主要なパートナー企業に公開しているので、アップグレードの詳細は次第に明らかになってきている。IIS7は、「Longhorn」と呼ばれるMicrosoftの次期オペレーティングシステムと同じく、2006年後半にリリースされる予定だ。
.NETを利用した開発を手がけるInterscape Technologiesのプレジデント兼チーフソフトウェアアーキテクトRobert McLawsは、IIS7に対する感想などをみずからのブログで公開している。McLawsがIIS7に初めて触れたのは2004年のMicrosoftサミットにおいてのことだったが、ここへ来て同社IISグループのプログラムマネージャBill Staplesから許可を受け、詳細を公表したという。
McLawsは、ASP.NETを統合したということは、HTTPパイプラインやモジュール、XMLコンフィグファイルといった同テクノロジーの概念をIIS7に搭載できることを意味すると話している。
さらにMcLawsは、IISの諸機能をモジュール化することで、システム上で稼働するコードの数を減らすことが可能になり、ハッカーの攻撃に悪用されかねない足がかりを極力残さないようにすることができると指摘する。「セキュリティの観点からすると、IIS7は従来製品とは別次元のものに仕上がった」(McLaws)
ソフトウェアの専門家Cory Isaksonも、IIS7の詳細を公にした1人だ。Isaksonは、最近サンフランシスコで開催されたVisual Studio Developers' Conferenceで、Microsoftが数日間にわたり発表したIIS7の概要について公表している。Isaksonは、アイダホ州が利用する大規模なウェブサーバファームの管理者であり、ASP.NETに基づくコンテンツマネジメントシステムの構築を目指す「Rainbow Portal」オープンソースプロジェクトの主要開発者でもある。
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