Microsoftは今週、携帯電話およびハンドヘルド向けの次期オペレーティングシステム(OS)「Windows Mobile 5」を発表すると見られている。「Magneto」(開発コード名)というこのOSは、PalmSourceやNokiaなどのライバルに対抗するためにMicrosoftがリリースする最新のソフトウェアだ。
「この分野のビジネスは好調で目覚ましい成長を遂げている。しかし、われわれはいまだに挑戦者の立場にある」とWindows開発担当責任者のJim Allchinは述べた。
Microsoftはこれまで、モバイルソフトウェアとして複数のバージョンを用意していた。各バージョンは、特定分野のデバイスで動作することを目的に設計されていた。同社のソフトウェアが動作するデバイスとしては、スマートフォン、Pocket PC、さらにPocket PCフォンなどがあったが、あるカテゴリーのなかでは、これらのデバイスすべては非常に類似していた。
Microsoftは、Windows Mobile 5の主な目標として、より多様なデザインを可能にすることを掲げている。Allchinは4月に行われたあるインタビューで、この結果さまざまな新製品が出揃うことになるだろうと語り、そのなかには「驚くべき」ものも含まれるとしていた。
アナリストらは、Microsoftがモバイル機器市場で見せたねばり強さを評価している。同社製OSを搭載した初期の製品は、人気の点でPalm OS搭載機にはるかに及ばなかった。 同OS搭載機で初のヒットとなったのはCompaqのiPaqだったが、やがて同OSはハンドヘルド市場で大きなシェアを獲得するようになった。その間、携帯電話市場参入のための長期にわたる努力は、いくつかの大きな失敗の後、現在実を結び始めている。
「Microsoftは、Windows Mobileの使用感を高めることに力を注いできた」と、IDCのアナリストKevin Burdenは述べる。「新バージョンごとに、新たに改良すべき点を見つけだしている」(Burden)
Microsoftのモバイル事業は、まだ同社のビジネス全体のなかでは小さな存在で、赤字を出し続けている状態だが、それでも売上は上向いてきている。先の四半期には、同社モバイル部門の売上は前年比で30パーセント以上増加し、8000万ドルにまで達した。特に、ネットワーク接続されたデバイス用のWindows Mobileのライセンス数は、昨年に比べ2倍以上になっている。
IDCのBurdenは、新OSに関して特にコメントしていないものの、Microsoftがあらゆるタイプのモバイル機器に対応したOSを開発するとしている点を強調した。同氏によると、成長の鈍いハンドヘルド市場からソニーなどが撤退しているなかで、Microsoftが新OSをリリースする点が重要だという。
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