Gatesはほかにも、Longhornが動作するPCで従来のハードディスクと不揮発性のフラッシュメモリを組み合わせたストレージを利用する機能などを紹介した。ハードディスクを回転させるよりフラッシュメモリにアクセスした方が消費電力が大幅に少ないため、頻繁にアクセスする情報にフラッシュメモリを使えば、ラップトップPCのバッテリ駆動時間を大幅に延ばせることになる。
同氏はまた、Longhornでは各国バージョンをすべて1つのバイナリにまとめることも明らかにした。Apple Computerは、Mac OS Xですでにこれを実現しているが、Windowsではこれが初めてとなる。
一方、MacファンはMicrosoftの変更にさらに類似点を見つけ出すことだろう。Windows XPでは「My Documents」という名前だったフォルダがLonghornでは「Documents」に、そして「My Photos」と「My Videos」がそれぞれ「Photos」および「Videos」に変更される。ドキュメントアイコンをクリックすると、ファイル情報の付加されたプレビューペインが表示されるが、これもMac OS Xにあるものと同じ機能だ。さらに、検索や仮想フォルダの機能もAppleがTigerで実現しているものとよく似ている。このMac OSの新バージョンは米国時間29日に発売になる。
しかしGatesは、Microsoftは検索機能の改良以外にも、さまざまな機能の開発に取り組んでいるとし、「Brutus」というユーザーが作成したドキュメントを、キーワード別にさまざまなカテゴリーに並べ替えるなど、複数の特性でファイルを整理する機能を披露した。Longhornユーザーは、ファイルを多くのユーザーと共有できるリストにグループ化できるようにもなり、RSS(Really Simple Syndication)のアップデート版を使えばこれを自動化することもできる。
GatesはLonghornnのプレビューに加え、64ビット版Windowsの正式発売も発表し、また複数の斬新なラップトップPCも公開した。あるデモでは、紙10枚分の厚さしかないような斬新なタブレットPCも公開されたが、これは単なるモックアップに過ぎなかった。Gatesは、今後もハードウェアとソフトウェアの両方に大幅な進化が必要だとした上で、2年も経てばPCや電話、カメラの機能をすべて搭載した重さ450グラム、横15センチのデバイスを約800ドル程度で出せるようになるとも語った。
「われわれは、これを実現できると確信している」(Gates)
Gatesは、PC業界は10億台のPCを販売するのに20年かかったが、次の10億台の販売にはわずか6年しかかからないとする予測を述べた。販売台数が10億台に達したのは2002年のことで、それを踏まえると20億台めが売れるのは2008年となる。
「地球の人口が60億人であるとすると、20億台というのはまあまあの数字だ」(Gates)
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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