Linuxの生みの親であるLinus Torvaldsは米国時間29日、Linuxカーネルの定期パフォーマンステストを頻繁に実施するよう提唱した。
パフォーマンスデータは現在、直近のプロダクションカーネル数バージョン分しか入手できない。Torvaldsは、効率の悪いコードを簡単に見つけ出せるようにするため、開発中のカーネルについてもパフォーマンステストを継続的に行うべきだと述べた。
TorvaldsはLinuxカーネルのメーリングリストに、「カーネルのテストをリリース時だけに行っていると、コード作成から問題発見までに2カ月のタイムラグが生じる。毎日(もしくは少なくとも週2〜3回は)テストを実施した方が、得られるものも大きい」と記載している。
この問題は、IntelのKenneth Chenがカーネル2.6の各種バージョンのパフォーマンスデータを発表したことを受けて浮上した。このテストでは、Linuxカーネル2.6.11、2.6.9、2.6.8、2.6.2のパフォーマンスが、Red Hat Enterprise Linux 3(RHEL3)より、それぞれ13%、6%、23%、1%ずつ低かったとされている。RHEL3は、カーネル2.4ベースの製品で、これにカーネル2.6の機能の一部が取り入れられていた。
Torvaldsによると、パフォーマンスの低下を引き起こしたコードを特定するには、より詳細なテストデータが必要だという。
Chenは、定期パフォーマンステストをもっと頻繁に行えるよう会社のマネジメント層を説得するつもりだと述べる。「Linusがテストデータを毎日確認したがっていることを、会社のマネジメント層に知ってもらいたい」(Chen)
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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