Oracle 10g Worldが開催--25日にAPサーバ新版を出荷

 データベース管理ソフト大手の日本オラクルは2月24日から25日まで、東京国際フォーラムでIT製品サービスの展示会「Oracle 10g World」を開催した。出展企業はソフト会社やシステム開発会社など36社で、2日間で延べ2万人の来場者を見込む。

 日本オラクルが設定した同展示会のテーマは4つで、それぞれ(1)インフラストラクチャ、(2)セキュリティ、(3)ユビキタス、(4)グリッド、である。展示会場では、上記のテーマに沿って、Oracle製品の新バージョンや関連製品を展示した。

Oracle 10g Worldの会場

 Oracle 10gを構成する新版は2製品で、種類と価格は以下の通り。Javaアプリケーションサーバの「Application Server 10g Release 2」が25万円から(税抜き)、Java開発ツールの「JDeveloper 10g Release 2」が1ユーザーあたり12万4400円(税抜き)。いずれも2月25日から出荷する。データベースエンジン新版の「Database 10g Release 2」は、運用ソフトの「Enterprise Manager 10g Release 2」とともに2005年夏の出荷を予定する。

 展示で人気を集めたのは、Oracle 10gを各種業務に適用させるためのソフト部品の展示やサンプル事例のデモである。例えば、製造業など位置情報を管理する業務に向けたシステム例として、RFIDと位置情報管理用ソフト部品を組み合わせたシステムを展示した。オラクルのソフト部品を使ったミドルウェアを出荷したNECのブースでは、RFIDを持たせ会場内に分散配置した説明員を展示会場の地図上に表示するデモを見せていた。

 各社が過去に出荷した既存の製品群も、Oracle 10gを中核に据えることによって相乗効果を生む。Oracle 10gとの親和性を機能強化したり提案・強調することで販売機会を増やすのが狙いだ。例えば、東芝は2005年1月にJavaの画面情報端末ソフト「J-Frame Server」のバージョンアップを図ってJDeveloper 10gとの親和性を以前よりも高めたという点をアピールした。

 J-Frame Serverは2004年5月に初期版を出荷したソフトで決して新しいわけではないが、情報機能製品の位置付け自体が興味深いため、同製品の機能説明プレゼンテーションには多くの来場者が足を止めた。

富士通が高可用性クラスタソフトとRACを組み合わせてデモをブレードコンピュータ上で実施
JavaアプレットやJavaアプリケーションで実現した複雑な業務画面をサーバ側で実行させ、エンドユーザーが使うウェブブラウザ上では画面描画だけを実行するソフトで、WindowsのMetaFrameのJava版に相当する。JDeveloperとの連携強化では、J-Frame Serverのサーバ側ソフトとJ2EEアプリケーションサーバを連携させるソフト部品の強化により、Strutsフレームワーク並みに簡単に画面推移を実現できるようにしたという。

 富士通も、Oracle 10gと自社製運用管理ソフトを組み合わせた使い方をデモで見せた。ハードウェアの高可用性クラスタソフト「PRIMECLUSTER」を、Oracleデータベースが備える高可用性/負荷分散クラスタ機能のRAC(Real Application Clusters)と組み合わせた。OSにRed Hat Enterprise Linuxを搭載したブレード型コンピュータを用い、グリッドの構成を動的に変えてもシステムが稼動し続ける点を強調した。

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