Microsoftの英国法人が新たな著作権侵害対策を発表した。同社は、違法コピーがプレインストールされたマシンの購入者に、正規のソフトウェアを無償で提供することを決定した。
Microsoftは、手元にあるソフトの真偽に「自信のない」ユーザーに対し、その点を同社に確かめさせるチャンスを提供していく。このプログラムでは、万が一偽造コピーが見つかった場合にも、同社がそれを本物と交換するという。
この対象となるのはWindows XPユーザーだけで、1人当たりの交換可能数は5本までとなっているが、最初の手数料と送料を除き、すべて無償で交換できる。また、対象となるWindows XPは、11月1日以前に購入されたプレインストール版のHomeあるいはProfessional版に限られる。
MicrosoftのAlex Hilton(ライセンスコンプライアンスマネジャー)は、同社が見つけた違法コピーはほとんどがOEM版だったと述べている。
「極東や東ヨーロッパで見られる一部の例は特に巧妙で、ハイエンドユーザーをターゲットにしたものだ」とHiltonは述べ、「海賊版市場のこの部分を何とかしたい」と付け加えた。
同氏はさらに、違法コピーが見つかっても訴訟の対象になることはないと述べたが、ただしサプライヤーはその限りではないという。「われわれの目標は個人を提訴することではなく、そのユーザーが使う違法コピーの出所を突き止めることだ」と同氏は述べ、訴訟に関する判断はケースバイケースで行うと説明した。
Microsoftは、今回のプログラムによって、英国における著作権侵害状況を大まかに把握したい考えだが、こうした試みには消費者の方が高い関心を示しているようだ。
購入したソフトの真偽をチェックするWindows Genuine Advantageプログラムを顧客向けに始めたとき、同社が想定していた利用者数はわずか2万人だった。ところが、1カ月後にはそれを上回る80万人が申し込んだという。
調査会社のIDCによると、英国で利用されているアプリケーションの約29%は違法コピーだと考えられているという。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
地味ながら負荷の高い議事録作成作業に衝撃
使って納得「自動議事録作成マシン」の実力