Power5をベースとしたIBMの新型ハイエンドUnixサーバが、巨大データベースを動かすパフォーマンステストにおいて、他の追随を許さない成績を収めた。
同社のeServer p5-595は1670万ドル構成時に、Transaction Processing Performance CouncilのTPC-Cベンチマークにおいて1分間に321万トランザクションを記録したと、IBMは米国時間17日に発表した。同サーバは、18日より販売開始されている。
今回のベンチマーク結果は、以前までの2つの記録を塗り替えている。1つは最速クラスタの記録で、これまでの最高記録は、米Hewlett-Packard(HP)がItaniumマシン上でRed Hat Linuxを動作させた際の1分当たり118万トランザクションだった。もう1つは単一システムでの最速記録で、IBMがPower4サーバ上で同社製UnixのAIXを走らせた際の1分当たり103万トランザクションという記録が今回更新されている。
今回のIBMのシステムは、1.9GHz動作でデュアルコアのPower5プロセッサ32基と2Gバイトのメモリを搭載し、IBMのDB2が稼働する。また45台のストレージシステムDS4500とその拡張システムである490台のDS4000の中には6548個のハードディスクが内蔵されている。
TPC-Cは、もはや現実のコンピュータ用途を反映したよいテストだとはいえない(例えば、非常に大量のストレージ装置が要求される点など)。だが業界を見渡す限り、いまだ最高のサーバ向けベンチマークであると、IlluminataのアナリストJonathan Euniceは述べている。代替となるテストの1つとしては、SAPのビジネスソフトウェアを走らせる販売/流通テストがあり、こちらの方が実用的である。だが同テストでは、TPC-Cの基本的な要素である、価格情報の盛り込みができない。
「TPC-Cが意味のないものだというのは簡単だが、代替は何かと聞かれると、そこが問題となる。代替となるテストがないのが現状だ」とEuniceは説明する。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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