Microsoftは、公開から1カ月が経過したWindows XP Service Pack 2 (SP2)について、予定インストール数の5分の1しか配布できていない現状を受け、自ら課した目標達成に向けてその配布を加速させることを明らかにした。
Microsoftは米国時間21日、先週時点で2000万本のSP2を配布したと語った。SP2は同社のフラグシップOS向けに先月公開された総合セキュリティアップデート。
同社は8月6日、自動アップデートサービス経由だけでも2カ月で1億本配布する目標を設定した。この目標値には、Windows Updateウェブサイトからダウンロードされる分は含まれていなかった。
Windows Updateからの配布分を含めても8000万本足りないにもかかわらず、Microsoftは、順調に目標達成に向かっているとしている。同社は今後、自動アップデートの通知間隔を短縮していく。
「MicrosoftはSP2のダウンロードを積極的に監視/管理しており、1日あたりのダウンロード数はこれから徐々に増えていく」とMicrosoftの広報担当者は語り、「ダウンロード回数の伸びが頭打ちになっているのではない。来月には8000万ダウンロードに達する」と付け加えた。
Microsoftは、自動アップデートサービス経由でSP2の配布が始まった8月18日からこの2カ月の期間が始まっており、目標達成までに完全に1カ月残っていることを明確にした。
Microsoftによると、自動アップデートの利用者の大半は消費者と小規模な企業の顧客だという。
各企業のIT管理者とコンピュータメーカー各社がSP2に懸念を表明したことを受け、大企業各社はMicrosoftを説得し、アップデートが自動的にインストールされないようにした。
セキュリティ専門家らは、インターネットの危険から身を守るべく同アップデートを導入するよう働きかける一方で、これ自体が大混乱を引き起こす可能性も警告していた。
米国国土安全保障省管轄下のUS-CERT(the U.S. Computer Security Readiness Team)は先月下旬、「Service Pack 2はセキュリティ向上のためにWindows XPに大幅な変更を加えるが、これらの変更が一部のプログラムやWindowsの機能に悪影響を及ぼす可能性がある。Service Pack 2をインストールする際には、事前に重要なデータをバックアップし、コンピュータメーカーのウェブサイトにあるService Pack 2関連情報を参考にすること」との勧告を出した。
あるアナリストは、これらの悪影響に対する企業の危惧がMicrosoftの目標達成を難しくするだろうと述べている。
「各企業がSP2を受け入れないというわけではない。もともと彼らのほうから要求したものだから、いずれは受け入れることになるだろう。現状で進展がはかばかしくないのは、企業がSP2の導入を、まったく別のOS導入をするかのように計画しているからで、SP2からの干渉を受けるビジネスアプリケーションがあることを考えると、ある意味ではやはりそういうふうに捉えるべきだと思う。そして、2000万ダウンロードという数は企業が後ろに下がって、どうやればこれがうまくできるかを考えていることを示すものだと思われる」とAssetMetrixのバイスプレジデントSteve O'Halloran は述べている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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