Via Technologiesは、新しいプロセッサの機能を売り込む取り組みとして、削除したファイルを完全に消去できるオープンソースのソフトウェアをリリースした。
台湾に本社を置く同社のC3、Eden、AntaurといったIntel互換チップには、暗号技術処理の加速などに有効な乱数ジェネレータが搭載されている。同社は先週、乱数でファイルを上書きする「Tru-Delete」と呼ばれるオープンソースプログラムをリリースした。
このデータ消去ソフトは、特に盗難の可能性があるコンピュータに含まれる機密性の高い情報を保護したい企業にとって有効だ。また、捜査当局が法廷に証拠として提出する情報を回収することも困難になる。
セキュリティやプライバシー上の理由から不要なファイルを完全に削除したいと考える向きには、単純にゼロを並べて消すよりも、乱数で上書きした方が情報の復旧が困難になる。Viaによると、プロセッサが負荷のかかる乱数生成ソフトを実行する必要がないため、チップのハードがデータ消去処理を大幅に高速化されるという。
関心集めのために無償ソフトウェアを提供する手法は新しいものではない。しかし、オープンソースソフトの提供はやや趣向が異なる。つまり、これはプログラマーがこのソフトウェアを自分の目的に合わせて修正できることを意味する。Viaの営業担当、Werner du Plessisによると、同社では別のオープンソースプロジェクトも計画中であるという。
Viaはこのソフトウェアを、Linuxなどの多数のオープンソースプロジェクトに使われているGeneral Public Licenseの下でリリースした。なお、このソフトウェアにはLinux、Windows、Windows CEの各バージョンがある。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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