大日本印刷は、ICタグと携帯電話を利用して情報配信を行う「電波ポスター」の提供開始を発表した。イベントや各種プロモーション向けの機能をパッケージ化し、サーバ共用方式のASPサービスとして9月15日から提供する。
「電波ポスター」は、ICタグリーダーを内蔵したポスターとICタグ、携帯電話を組み合わせたソリューションだ。ユーザーがICタグをリーダ内蔵のポスターにかざすと、そのポスターの内容に関連した電子メールがユーザーの携帯電話に配信される。メール本文は単なる解説だけではなく、詳細情報へのリンクを埋め込むことができるため、キャンペーン情報へのアクセスを促したり、クーポン券の配布などを行ったりすることができる。
こういったスタイルのソリューションは以前から存在したが、その都度システムを構築する必要があったため、導入コストも高く、十分な準備期間が必要だった。そのため、小規模または短期のイベントでは利用しづらいという問題があった。
今回「電波ポスター」としてパッケージ化することで、コストや準備期間の削減を実現し、導入企業の負担を軽減したとしている。
このパッケージでは、メールでの情報配信機能とサービス利用者の登録という必須機能を基本として組み込んだほか、クーポン券発行、抽選、スタンプラリーといった機能をオプションとして提供している。あらかじめ用意されたメニューから利用するため、コストや準備期間が少なく済む。さらに、メール配信に必要となるサーバは同社のデータセンター内に設置。これを共用で利用することで、サーバ関連での負担も軽減している。
導入に必要となる費用は、初期費用としてサーバシステム初期費用200万円と、ポスター端末初期設定費用1台5万円。さらに月額費用としてポスター端末1台あたり10万円が必要となる。オプションを利用する場合には、メニューごとに初期費用20万円と月額10万円が加算される。
大日本印刷では、今後ショッピングモール等の大規模商業施設やイベント会場等を中心に拡販を行い、2006年度で従来から導入されている施設向けのシステム構築と合わせて年間10億円程度の売り上げを見込んでいる。
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