News.comが入手した情報によると、Windows XP待望のセキュリティアップデートの作業完了を受け、Microsoftは登場から3年が経過する同オペレーティングシステムを年末商戦で売り込むべく準備を進めているおり、さらに次期メジャーバージョンの野心的な計画に再び着手することになるという。
「Longhorn」というコード名を持つ同バージョンは、Microsoft史上最も困難かつ複雑なOSで、リリースの遅れたWindows XP Service Pack 2の開発に人材が振り向けられるなどしたことで、今年になってさらにスケジュールに遅れが出ている。同社は現在、Longhornの開発スケジュールを元に戻し、通常より間が空いてしまったOSのアップデートで準備が整うまで、XPを鮮度を保とうとしている。
同社は米国時間25日、CNET News.comに宛てた声明のなかで、「SP2はWindowsの開発チームにとって大きな節目だった。このリリースが済んだいま、Longhornを優先するのが自然な流れだ」と述べている。
SP2が出荷され、Longhornの開発が進む中、Microsoftは、年末商戦でのXPの売り込み方、次期メジャーリリースまでの対応、Longhornに加える変更の内容、という3つの大きな難問に直面している。
Microsoftがこの業界を独占していることから、これらの問題に対する同社の対応は、消費者やパートナー各社、投資家にも大きな影響を及ぼす可能性がある。Longhornを支える技術は賞賛されたが、アップデートまでの待ち時間には不安の声が挙がっている。Intelをはじめとする主要パートナーは、OSのメジャーアップデートが行われる間隔が広がるのを懸念している。
多数の投資家も、Microsoftと、同社に依存するハイテク企業の成長に結びつくような早いタイミングで、同社が新しいソフトを投入できるかどうかを懸念している。さらに、各Linuxプロバイダーや、Googleなどの革新的な技術を持つ企業が、デスクトップ分野に食い込み始めてもいる。
MicrosoftのBill Gatesは、Longhornについて、昨年10月の開発者向けイベントで初期バージョンを披露した際にはかなりの熱の入りようだったが、ここ数カ月はほとんど口を閉ざしている。同氏は先月、Microsoft本社で開いた金融アナリストとの会合の席上、「公平にいって、今日のところはLonghornに関する新しい話題はない」と語っている。
GatesやCEO(最高経営責任者)のSteve Ballmerは金融業界関係者に対して詳細を明かさなかったものの、Longhornは同社の今後の収益の鍵を握っている。WindowsはMicrosoftのドル箱の1つで、同社は次期バージョンのOfficeなど他のソフトの投入を、Longhornのリリースに合わせて行おうとした。しかし、Microsoftではすでにこうした計画を変更し、次期Officeは古いバージョンのWindowsにも対応することになっている。
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